東京地方は梅雨入り前のぼんやりしたお天気の金曜日です。
今年はゴールデンウィークのあと、五月晴れがあまり続くことがないどころか寒い雨の日もありました。
あいまいな天気。とでも言いましょうか。
ところでこのところ立て続けにクライアントさんの「ある傾向」に気付いたのでご紹介しようと思います。
私自身も英語で仕事を始めた30年くらい前はそうでした。
日本語の発想だと英語で伝わりにくい表現
「英語で伝わりにくい」とは
「追加の説明がないと内容が正確に伝わりにくい」という意味です。
日本語では詳細まで説明し尽くさなくても、欠けている情報は話の聞き手が
な~んとなく「こうだろうな」と推測して敢えて確認の質問をしません。
たとえば 「A社に上司と一緒に契約のために行く」
日本語だと「契約に行く」は、今までの努力が実って新規に契約締結に行く
というように想像しがちです。
この内容を英語で伝えたい私のクライアントさんが英語でこう言いました。
I’m going to A Company for the contract with my manager.
どこにも間違いはありません。
でも for the contract という表現は英語の発想だと
contract の何をしに行くの?
と、受取った情報に空白が残ります。
「契約」と聞いた時に
negotiate a contract 契約条件を交渉する
make a contract 新規に契約する
renew the contract, 契約を更新する
terminate the contract 契約を打ち切る
などなど複数の可能性が頭に思い浮かびませんか?
「契約に行く」を英語でいうとき、あとひと手間かけて「契約をどうするのか」足してみて下さい。
そしてもう一つありました。
improve the situation
日本語だと何気なく、頻繁に「状況を改善する」という表現を使います。
この時、話し手の頭の中には「何を改善するのか」絵が浮かんでいることが多いです。
聞き手の側では
「ふ~ん、現状を良くはしてくれるんだ。何をどうするかはわからないけれど、やってもらえればいい」くらいの感想は残りますが、具体的な絵はありません。
言葉で伝えてないですからね。
あいまいさを残さない英語のやり取りでは
improve the situation の後に
「コストを下げることによって」 by reducing the cost
「時間を節約することによって」など by saving the time
のように「何によって改善するのか」具体的な手段を付け足します。
その情報がないと、英語人なら十中八九
How do you improve the situation? と質問してくるはず。
従って初めから
improve the situation by reducing the cost by 10%
improve the situation by saving the time by 10%
のように伝えられることは言葉にして伝える。
細かいようですが英語では情報を伝えるのは話し手の責任です。
逆に英語でやり取りをしていて自分が話の聞き手のときは、
あいまいなこと、知りたい事があれば何の遠慮もなく確認しましょう。
こんなふうに。
Could you be more specific?
もっと具体的に言うと?
How do you do that?
どうやってやるの?