初めて会った相手には自己紹介をしますよね。
仕事の場絵面では名前と会社名、部署名。
英語での自己紹介となると相手を惹きつけるワンステップをプラスします。
例えば新しいプロジェクトの最初の顔合わせ Kick-off Meetingでの海外チームへの自己紹介は
少しフォーマルに
Hello, everyone. Nice to meet you. I’m Yuko Kono from ABC Corporation.
皆さん、こんにちは。はじめまして。ABC コーポレーションのYuko Konoです。
といったところが定番です。
日本語と違うのはその後です。(もちろん時間があればですが)
自己紹介って何のためにするの?という原点に戻って、
何を伝えたらいいか考えてみましょう。
目次
聴き手からBuy-in を取り付けるには
結論を先に行ってしまいますと
相手に自分を覚えてもらうとともに
「この人の話を聞きたい」
「この人と一緒に仕事をしたい」
と思ってもらうことです。
これを Buy-in を取る の
「取る」にあたる動詞は ”obtain, または get (カジュアル)で
”Buy-in”
と言います。
不思議なことに、この「支援・承認・信頼を得る」という意味で辞書に載っていることは、あまりありません。
仕事の英語ではよく
I need to get buy-in from my supervisor.
上司の支持をとらなくちゃ。
などと言いますが、辞書では
「値上がりを見越してたくさん買い込む」(Weblio) という意味が取り上げられています。
すでに10年くらい前の時点で私も、周囲の英語を話す同僚たちも
「支持や承認を得る」という意味で使っていました。
先ほど出てきたプロジェクトの Kick-off Meeting (メンバーの初顔合わせ)や
商品・サービスを買ってもらうためのプレゼンの冒頭で
聴き手の Buy-in を取るのが重要なのは
「この人だれ?大丈夫なの?」と思われるよりも
「この人の話なら聞いてみたい」「この人を支持したい」
と期待されるほうが
提案が受け入れられ、こちらが思ったような行動を相手から引き出しやすいからです。
自己紹介の中に入れる3つのこと
Buy-in を取るために自己紹介に入れる3つのこととは
① 私は誰か?(名前と所属、肩書など)
Who I am
② 今までの経歴(専門分野、達成事項)
Expertise, Achievement
③ どうやって皆さんのお役に立てるか
How I can contribute to 〇〇 this time.
ではその三つを一つずつみてみましょう。
私は誰か?
日本語の時と同じように 名前、所属 に追加して
「聴き手から自分をどう覚えて欲しいか」を考えましょう。
例えば私なら
I’m a specialist in Recruiting and Development.
私は採用と育成の専門家です。
という言い回しを使います。
謙虚で自分からはあまり売り込まない日本語に慣れていると
少し違和感がありますよね。
「自分で自分をSpecialist 専門家だなんて」
こんなことは学位や高い専門性がないと名乗れない。と思いがちですが
そんなことはありません。
例えばある分野のことをよく知っていて、仕事にも活かしているなら
「専門家 Specialist」です。
と言ってしまって問題ありません。
今までの経歴(専門分野、達成事項)
例えば長年人事部でマネジメントをしていて専門分野は人材育成。
プロジェクトで社長賞をもらった場合
I’ve been serving as a manager in Human Resources,
specialized in Development.
I was awarded by the President Award by the accomplishment of a project.
どうやって皆さんのお役に立てるか
もちろん、自分がこのプロジェクトやミーティングに役に立てることを印象付けたい
という思いがあります。
で、あれば得意分野、または自分がメンバーにいることでどんないいことがあるか
を時にはユーモアを交えて伝えましょう。
I’m good at bringing you a good mood when we can’t find where to go.
どうしていいか見失っちゃったときでもムードを良いほうにすることができます
日本語スタイルの自己紹介はもったいない!
日本人の自己紹介によくあるパターンは
「まだまだ未熟ものなので、皆さんにご迷惑をおかけするかもしれませんが
よろしくお願いします」
という自分を卑下するタイプです。
普段英語の自己紹介を聞きなれていると
「え?不慣れでほかのメンバーに迷惑をかけるかもしれないの?
そんな人欲しくない。他の人と入れ替えて欲しい」
とギョッとします。
英語で仕事する人たちは目標管理で成果を測り、成果でお給料や昇進が決まるので
謙虚さは決して美徳にならないのです。
極端な話、
プレゼン未経験なのに上司に任された場合
あまり得意でなくて断わりたくても
Sure! と引き受けて
「当日までにできるようにすればいい」のです。