1990年代までは海外出張というと、私の場合行き先はアメリカが多かったです。
ところが2000年代に入ってからアメリカ企業、ヨーロッパ企業でも会議の主催国がアジア諸国に変わってきました。
1990年代までは出張して国際会議というと、私の場合行き先はアメリカが多かったです。
ところが2000年代に入ってからアメリカ企業、ヨーロッパ企業でも会議の主催国がアジア諸国に変わってきました。
私の場合は例えばシンガポール、香港、クアラルンプール、北京など。
理由はアジア諸国が経済的に発展して、多国籍企業の中でも売り上げやオペレーションセンターとして重要な役割を果たすようになってきたからです。
それ以前の参加者はアメリカ人と日本人という会議が多かったのですが、いつの間にオーストラリア、ニュージーランドを含むパンパシフィクからのメンバーにシフトしていきました。
そんな日々の中で印象的だったこと。
アジア人同士の共通語は英語があたりまえ
アジア諸国から集まったプロジェクトメンバーの共通語といえば、もちろん英語です。
シンガポールも台湾も口を開くときは英語。
印象的だったのは韓国チームは当時、すでに英語が堪能な人が多かったこと。
ご本人たちに聞いてみたところ、高校からアメリカに留学して大学を卒業、または修士まで取得してから韓国で外資系企業に就職した人ばかりでした。
韓国が教育熱心な国民性であることは知られています。
一方で2000年代中頃、中国からの参加者はまだ英語を話すことに慣れている人が少なかった。
中国人同士集まることが多く、発言も少なかったという記憶があります。
ところが今はどうでしょう。
中国がアメリカについて世界第2の経済大国になったため、今や海外に留学する学生の数は1位が中国。
(ちなみに2位はインドです)
海外留学をすれば学習のための言語は、多くが英語。
当然、中国人メンバーで英語を自由に使う人が増えました。
私がいたドイツ企業でも、アジアのプロジェクトリーダーは北京の方で、堂々と今の現役英語で司会を務めていました。
私たち日本人と外見は変わらないのに、お互い話す言葉は英語。
さらに積極的に自分から話すことに慣れている国民性ですから、
ディスカッションはよほどこちらから意識的に意見を言わないと日本人の出る幕はありません。
自己紹介のコツはプライベートを入れること
ところで、各国から集まったメンバーは、電話会議ですでに少しは知っているのですが顔を合わせるのは初めてです。
そうなると会議の冒頭にする自己紹介でやっておくといいことは
話の他に、プライベートな情報を付け加えること。
例えば
I’m a mother of two boys and a girl.
「私は二人の男の子と一人の女の子のお母さんです」
とか
I enjoy BBQ with my family on weekends.
週末は家族でバーベキューを楽しみます
といった調子です。
日本人は仕事中にあまりプライベートな話をしません。
でも英語が共通語の会議では、自分の感じていることやプライベートな情報を入れておくと、後できっと役に立ちます。
プライベート情報の効用
例えば先ほどの自己紹介だと、参加者の中にも2人の男の子のお母さんやお父さんがいる場合
休み時間に飲茶を食べながら、きっと声をかけてきます(もちろんこちらから行くのがお勧め)。
「子供3人だと、朝が忙しいでしょ?」とこちらが質問すれば
東南アジアの方だと「朝は料理しないで屋台で買ってくるから大丈夫」なんていう答えが返ってきたことがあります。
バーベキューの話をすれば、「日本のバーベキューの特徴ってなに?」と聞かれることで話題が広がったり。
ちなみにイギリスの人から聞いたBritish バーベキューの特徴は
「サーモンの切り身」だそうです。ほんとかな?(ほんとです)
こんな会話の展開も、自己紹介にプライベートを入れたことの効用です。
仕事以外の情報がもしなかったら。
会議の合間の空き時間に日本人同士、なるべく話しかけられないように集まり勝ち。せっかくめったに会えないメンバーといるならおしゃべりを通じて人間関係を広げたいものです。
帰国後の電話会議が気楽で実り多いものになりますよ。