この記事は英語が話せるのに相手に思うように通じないと悩んでいる方のためのヒントになるように「話す内容の具体性」について書いたものです。お役に立てたら嬉しいです。
聞くと不安になるJR中央線の車内アナウンス
JR中央線の車内アナウンスを聞いたことがありますか?
「電車は事故防止のため急停車することがありますのでお気を付けください」というものがあります。
その後、今どきのことですから英語版のアナウンスが続きます。
”The train may stop suddenly to prevent an accident. So, please be careful”
これを聞くと日本語版のアナウンスでは何とも思わなかったのに英語版だと私はドキッとしてしまいます。
まったく同じ内容をそのまま日本語から英語にしただけなのになぜだろう?と考えてみたら思い当たることがありました。
日本語の思考回路のときは足りない情報は自分で補完するという習慣があります。たぶん、言いたいことはこうだろう。
「お気を付けください」
と言われれば、足を踏ん張って吊革につかまろうと思います。
でも、英語の思考回路で聞いているときは情報が足りない時に自分で補う習慣がないので
”be carful”と言われたところで
「何をしたらいいのか」がわからないからだと気が付きました。
英語の指示は具体的に出す
それでは外国人観光客に不安を感じさせないためには
”The train may stop suddenly to prevent an accident. So, please be careful”
をどう変えればいいのでしょうか?
それは「何をしたらいいか」「何をして欲しいか」具体的に伝えることです。
具体的には
Please be carful を
”Please hold on to the handrails”
「吊革におつかまり下さい」
変えるだけでメッセージがはっきりと伝わります。
NHKの天気予報では「お気を付けください」が2極化している
メッセージの具体性について最近気づいたことがもう一つあります。
NHKの気象予報士の皆さんが天気予報のなかで使う表現です。
「寒暖の差が大きくなりますので体調にお気を付けください」
以前はこれが大多数でした。
中央線の車内アナウンスと同じ”be careful”ですね。相手に判断をゆだねる話し方。
ところが最近、とても具体的な「お気を付けください」を言う方が出てきたのです。
「寒暖の差が大きくなりますので温度調整のできる服装でお出かけください」
「冬物のコートを着てお出かけください」
単に「お気を付けください」だと、私のように具体的なのが好きな(個人の勝手ですが)人間は
「いったいどうしたらいいの?」
とちょっとひっかかります。
でも
「寒暖の差が大きくなりますので温度調整のできるお洋服でお出かけください」
「冬物のコートを着てお出かけください」
というくらいに具体的なら、日本語を勉強中の来日したばかりの方でもすっきりわかりますよね。
今週末は寒波が来るそうですね。
睡眠をしっかりとってバランスの良い食事をとることで風邪やコロナウィルスに掛からないようにお過ごしくださいね。
Stay Homeも大切です。