ビジネス英語パーソナルトレーナーの河野木綿子です。 最近、Googleで「ビジネス英語パーソナルトレーナー」で検索するとずっと1位で嬉しいです。
日本語での自己紹介のパターンは捨てたほうがいい
新しいプロジェクトのキックオフや、ビジターとの顔合わせでまず初めにするのが自己紹介。そして部下がいる人ならチームメンバーの紹介をする機会があります。
近ごろの顔合わせはほとんどの場合、オンラインになりつつあります。そうなると発言者 (Speakers View)に参加者の注意が集まりがちで、いよいよコミュニケーションスキルのレベルが
参加者の目にさらされることになります。となるとメンバーではじめて集まるときのオンライン。
自己紹介の出来、不出来が私たち自身の印象を大きく左右して、その結果、役割分担にも影響がでるかもしれません。
となると当然、自分をよく見せる、自分を役に立つ有能な人間として「買ってもらえる」自己紹介ができるかどうかは大切です。 社会人として何年も仕事をしている人なら、今までに何度も自己紹介をした経験があるはず。
でも自己紹介にどんな内容を盛り込んできましたか? 通常の日本語での自己紹介って、「余計なことは言わない」「自分のことはへりくだる」だったのではないでしょうか?
内容は「名前と所属」に「まだ慣れないので皆さんにご迷惑をおかけするかもしれませんがよろしくお願いいたします」あたりが定番になり勝ち。
たとえ過去に素晴らしい業績を残していても自分からそれを話すことはしない。なぜなら「そのうちわかってもらえるでしょ」と周りに評価をゆだねているから。
ところが私自身、25年間外資系企業で仕事をしてから日本企業に移ったときこのタイプの自己紹介を聞いてビックリしたのです。 「え?そんなダメな人にここに参加して欲しくない!だって迷惑をかけるかもしれないんでしょ?」
英語での自己紹介は自分を買ってもらうためにする
逆に英語での自己紹介は自分から過去の業績や専門性をアピールしたうえで「このプロジェクトでは〇〇について皆さんのお役に立てるのを楽しみにしています」
くらいのことは普通に言います。
言葉にして伝えないとだれも分かってくれないのです。
2年くらい前のことですが日産自動車の役員の方が日経新聞からのインタビューに対してこんなことをおっしゃっていました。
「アジア諸国とプロジェクトチームを組むと日本の社員は自己アピールをしないので、積極的な他国の社員に主導的な役割を取られてしまう。
その結果、能力が高いのにも関わらず、それを発揮できる役割に付けない」
私も海外に出張してミーティングに出ると一緒に来た日本人同僚がとても控えめで発言もほとんどしないのを見てきましたから
日産の役員の方の感じる無念さがよくわかります。
言葉にして伝えないと伝わらないのです。見ててくれれば後でわかってもらえる。それでは時すでに遅しなのです。
まずは言葉で自己アピールをして「自分を買ってもらう」をしないと補助的な役割にしかつけません。
上司は部下を褒めながら紹介する
英語と日本語での自己紹介の違いは今見てきましたが、もしあなたが部下がいる上司だった場合もう一つ気を付けたい違いがあります。それは上司が部下をメンバーに紹介するときは「部下を褒める」と言うことです。
日ごろ「この人はどうにもしようがない」と心の底で思っていてもみんなの前では褒める。
「〇〇さんは統計学のExpertで私たちは彼なくしてはやっていけません」と言うふうに褒めます。
こんなふうに褒めることで周りからは「この上司は部下の長所を引き出してパフォーマンスを上げている」
という上司自身の能力のアピールになるのです。
日本ではどうでしょうか?
褒めることって珍しいように感じます。それどころか少し打ち解けた集まりだと
「部下をいじって笑いを取る」上司が少なくないです。
「こいつはね、おっちょこちょいでこの間、こんなことして」などと初対面のメンバーの前で暴露してしまう。
英語圏の発想でこの部下紹介を聞くと
「失敗を部下のせいにするなんて。自分が部下を上手く育てられない無能な上司」
と思うことでしょう。
まとめ
今回のブログでは英語で仕事をする際の自己紹介を効果的にするヒントと部下を紹介するときに褒めるということを取上げました。良かれと思って謙遜した自己紹介をしたばっかりにメンバーから期待されない立場になるという悲劇は防ぎたいですね。
自分の実力は自己申告しなければわかってもらえません。
また部下を褒めることでここでもまた「自分ができる上司」というアピールになります。
英語圏の人たちは無意識のうちにやっていることだと思いますが、私たちには自分のことを言葉にしてアピールしたり
部下を褒めながら紹介する習慣がないので、意識して身に付けたいスキルです。
言葉の使い方ひとつで周りから期待してもらえたり、部下の能力を引出せる有能な上司だと思われるのであれば
やらない理由はないですよね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。