こちらは長年ネイティブ講師のプライベートレッスンを受けているのに話せるようにならないと悩んでいる方のためのものです。
プライベートレッスンに6年と600万円使いました!
あるとき私のところへ「長年、ネイティブ講師のプライベートレッスンを受けているのにまったく進歩しません」
という方がみえました。
「まったく進歩しないんですか?」
思わずオウム返しをしたところ
「外国人に慣れて、緊張しなくなったのが唯一の進歩でしょうか」とのことでした。
「長年って言うと何年くらいですか?」とさらに質問したところ
「6年です。約600万円つぎ込んだんですよ。いい車が買えます。
週に2回、1回40分のレッスンで10,000円。
1年で税抜き単純計算で104万円。それを6年」
これは本当にあった話です。
だからこそ本当に何とかしたくて私のところにいらしたのです。
私はその方に言いました。
「6年間使って話せるようにならなかったのは残念です。時間は取り返せません。
でもこれからの時間の使い方次第でお金は取り戻せます。それどころか増やせます」
これは常日頃から私が昔からクライアントさんお話していることで
1日24時間はだれでも平等に持っている。でも無駄に使ったら取り返しがつかない。
一方でお金は取り返しがつく。つぎ込んだら元を取り返せばよい。
ただしやり方には工夫が必要。
その方は3ヶ月の集中レッスンを申し込まれ、3か月後にどうなったかというと
毎週月曜日のあさイチのCEOとのミーティングが怖くなくなった。
言いたいことが言えるようになった。
さらに自分に合った学習法が身についたのでこれからも続ける。一生ものの財産です。
と満足していただけました。
私のクライアントさんの中でいわゆる「べスプラ」のおひとりです。
その3カ月間にその方が心掛けるようになったのは実はシンプルなことです。
質問に「単語で答えるだけ」の人を見てわかったこと
コロナの感染が広がる前のことです。
新宿にあるタリーズに立ち寄りました。
せっかく時間が空いたので自分へのインプットに使おうと思ったのです。
コーヒーを受け取ってカウンター席に落ち着く。
荷物からビジネス系の週刊誌を出して「英語学習法特集」を読もうっと頁をパラパラしていた
ときのこと
後ろのテーブル席の方から英語が聞こえてくる。
よく通る外国人男性の腹式呼吸の低い声。それも立て続けに質問、質問、質問
「この夏は休暇取ったか?」
「いつも何時ごろまで会社にいるの?」
「今までどれくらいの間、英語やってる?」
質問の中身からして、まだ知り合って日が浅いか初めて会ったくらいでしょうか。
近ごろ全く珍しくなくなった、カフェでの英会話レッスンのようです。
40分で、いくら。という先ほどのクライアントさんが受けていた形式のレッスンです。
そして質問をされている側の男性は30代後半くらい。
平日の午後タリーズにいるということは平日に自分のための時間が取れるお仕事の仕方をしている方ですね。
外国人の質問は殆ど問題なく聞き取れるようです。
質問にポツポツと答えています。その様子は;
(赤字が日本人男性のコメント)
「この夏は休暇取ったか?」
→ No.
「いつも何時ごろまで会社にいるの?」
→ Eight.
「今までどれくらいの間、英語やってる?」
→ Five years.
うなずきながら視線をテーブルに落としたまま全て単語ひと事で答えていました。
あ~、だからなんだ。何年も英語の個人レッスンを受けてるのに話せるようにならないわけは。
このお二人の会話は完全に質問者と回答者のふた役に分かれていました。
講師がフルセンテンスで質問する
クライアントさんが単語で答える
おそらく生徒さんはこれを何年やっても
・フルセンテンスで話す
・自分から相手に質問をする
という仕事で必要な英語のスキルが身につかない。
なぜならやったことないことをある日、実際に仕事で必要になったからといって急にその場で話せることはあり得ないですから。
さらに仕事でこちらの思う結果を出すためには、相手の情報を引出すスキルは必須です。
相手の情報がなければ、どうしたら相手を動かせるかわからないからです。
質問にはフルセンテンスで答える・同じ質問を返す
実際の会話ではフルセンテンスで答えることはあまりないかもしれません。
言われたことをそのまま答えだけ添えて言い返したらくどくなりますよね。
でも、話せるようになるにはフルセンテンスを言えるだけの構文力(文章をつくる力)が必要。
きちんと基礎力がついてから、可能なところは省略して話す。
構文力をつけるためにも質問されたら手を抜かずにフルセンテンスで答える。
たとえば
What time do you usually leave the office?
いつも何時ごろまで会社にいるの?
と聞かれたら
I leave my office at eight.
8時にオフィスをでる
とフルセンテンスで答える。
そして今度はこちらから講師に
What time do you usually leave the office?と聞き返す。
それが出来るようになってから省略した質問の仕方で
How about you?
あなたは?
と質問をしてみる。
もしフルセンテンスに挑戦するなら
How many lessons do you have a day?
一日何レッスンするの?
と突っ込んで聞くのもありです。
こういう相互のやり取りを練習できるって相手があってこそ。
実は先ほどとは別のクライアントさんに
「自分からも質問しましょう」とすすめたところ「え?自分も質問していいんですか?」と驚かれたことがあります。
その方は「教わるほうは質問しないものだと思っていた」そうです。
あらま、もったいない。
練習の時に相手がいるならそれを最大限活用したほうがいいですよ。
単語や文法のチェックは一人でもできますがせっかく話す相手がいるのなら
是非その時間を最大限活用しましょう。
まとめると以下の2点は話せるようになる秘訣。
①質問に答える時はしつこく聞こえてもいいのでフルセンテンスで答える。
②相手の質問の仕方をまねしてこちらからも質問する
この二つをすることで
①フルセンテンスが言えるようになる
すなわち
主語の後は動詞がくるという英語の構文で話をすることが当たり前になる
②こちらから相手に質問できるようになる
英語で話す時に話題が広がる、人間関係が深まる
相手の情報が取れるようになる→ 仕事に使えるようになる
こんないいことが起きてきます。
私自身もレッスン中はクライアントさんに質問してから
Ask me the same question.
同じ質問を私にしてね
と質問する練習をしていただいています。
また、私の質問に答えが単語で返ってくると
Full sentence, please.
とフルセンテンスで話すよう促します。
仕事の合間の貴重な時間を講師とレッスンするなら受身になって質問に単語だけで答えるよりも
講師の
・フルセンテンスでの言い回し
・質問の仕方
などなど、たくさんまねしてみてください。会話はメッセージのボレーです。
1人でコツコツ身に付けた英単語やイディオムを講師を相手にどんどん使って
出来る会話を膨らましていきましょう。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。