「仕事の英語パーソナルトレーナー」の河野木綿子です。
この記事は外資系で25年仕事をしてきた河野が、これから外資系に転職をして英語でもバリバリ仕事をしようという志を持っている方のために書く記事です。
外資系の社員の全員がバイリンガルではない
私が仕事で使えるレベルの英語を身に付け始めたのは25歳の時です。それまでは旅行者の英会話レベルなら大丈夫という程度でした。
子供のころから英語に興味があって当時の「教育テレビ」で放送開始当時から「セサミストリート」を見ていました。
9歳くらいから英語を聞いてマネしていたので恐らく中学で英語を勉強し始めた方よりは英語を聴き取る、聴き分ける「耳」はいいかもしれません。
25歳から同僚がイギリス人50人という職場に強制的に身を置き、3年後には口頭でのやり取りには不自由しなくなっていました。
トータルで25年外資系にいたことになりますが、仕事をした数社のなかで全員がバイリンガルという職場はありませんでした。
外資系の証券会社ではバイリンガル率は6割くらいだった気がします。もちろん最前線のトレーダーは外国人率、バイリンガル率ともに高いけれど
日本株の担当者は英語を話さない方が大部分でした。
また、いわゆるバックオフィスの人はまったく英語が話せない人が多かったのです。
英語が話せない人が多いという傾向はその後、留学して帰国後に入った超大手外資系製薬会社でも同じでした。
となると仕事を日本語でも英語でも出来る人は限られてきます。
日本語・英語のダブルワークは負荷が高い
日本語でも英語でも仕事が出来る人には仕事が集まります。海外と効率的にやり取りができます。
英語が苦手な方だとメール1本書くのに3時間かかるところをほんの数分で書き上げます。
また英文メールのコツも分かっているので先方からの返事ももらえます。
無視されることがありませんので仕事自体もサクサク進みます。
ただし…..
実際にプロジェクトの担当をするようになってから気づいたのは、活動のほとんどがバイリンガル進行だということ。
その理由はさきほど触れたように日本の外資系のバイリンガル率はそれほど高くない。
当然、プロジェクトと新しく作った制度をRoll out (導入実施)するには日本語と英語の両方で説明や促進活動をすることになります。
また資料は日本語と英語では書くときの構成、順番が違います。
そしてたまに入ってくる海外出張。
おそらく時間的な面だけでも間違いなく日本語だけの人と比べてダブルワークです。
かといって「英語手当」はないんですよ。
日本語、英語の両方で仕事をしても1円もお手当は付かない。他の人の仕事を英語にするお手伝いや通訳をしてもタダです。
でも、それが辛かったかと言うとそうでもない。
大変だったのは仕事ではなくて実はプライベートな生活面でした。
出張の合間、夜中に洗濯機を回すとか(笑
大きな仕事を任されるやりがいは Priceless
ダブルワークで、英語手当もないのに仕事が辛くないというのは本当の話です。
とくに私自身は人材開発の仕事が好きで専門性を高めるために自費で留学したくらいですから
人事部長に
「将来、人事部長になりたいなら給与・福利厚生も経験したらどうか?」
と言われたときも、恐れ多くもお断りしました。
「私この仕事、ほんとうに好きなんです。続けさせてください」
扱いにくい社員だったと思います。
自分が好きな仕事を英語が出来るお蔭で担当させてもらえて、海外の人たちからもいろいろなことを学べる。
インターネットで英語圏の人事の最新情報も取り入れ放題。こんなに楽しいことはありませんでした。
「では、どうしてその仕事を今もしていないんですか?」という声が聞こえてきそうですね。
それは正直に言ってしまうと単に日本国内と海外のプロジェクトの同時進行が体力的にきつくなったからです。
日本の新卒採用、既存社員の人材開発設計と実施、外国人留学生の採用、人事制度のグローバル化作業、M&A.
どれもやりがいはありましたが、やっぱり50代に入ってからはキツイ。
それで40代の終わりごろから別の働き方を模索していました。
サラリーマンをしながら何年もかかりましたが今の仕事「仕事の英語パーソナルトレーナー」という仕事を考え付き53歳で開業しました。
まだ英語のパーソナルトレーナーという言葉がなかったので「いったい何をしているの?」とよく聞かれましたが、
今では英語のパーソナルトレーナーって珍しくなくなりましたね。
突然開業するよりも助走期間を設けて副業として開業するのもありだと思います。
最後に少しだけ宣伝させて下さい。
「英語パーソナルトレーナーを副業で開業する」セミナーを7月にオンラインで開催します。
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今日も最後までお読みいただきありがとうございます。