1月16日のこのブログ「もったいない英単語の調べ方 例文に目を通していますか?」で、動詞と名詞には相性があるので日本語→英単語を調べたときは、ひと手間足して辞書に載っている例文も読みましょう。ということを書きました。
英単語を調べたときは「この名詞にはこの動詞がピッタリ」というコロケーション(組合せの相性)やFormality (仕事で使える正式な単語か親しい友人同士でしか使えないカジュアルな単語か?)も大切。というのが前回のお話。
今日はその続きです。
ちょうど1年前に出版した私の最新刊「仕事の英語 いますぐ話すためのアクション123」の中で「自分単語帳」というものを紹介しています。これは仕事で必要な英語を身に付けるには、自分が必要なものを優先的にやる。ということの一例です。
市販の英単語帳を買って丸覚えするよりも すぐに必要な英単語、必ず使う英単語を優先的に覚える。その際に例文を自分で作る。文の内容は自分自身にとってリアルなのを作る。時として実在の上司や同僚の名前や部門名、報告書の名称まで入れて作ります。
自作の例文を口慣らししているうちに 職場のリアルな風景や営業でのやりとりなど、画像として記憶されます。
何かしらの感情の動きを感じますので「感情を伴う出来事は記憶されやすく、思い出しいやすい」という脳のメカニズムが働いて「仕事に使える単語」を覚えるには効率的な方法です。
一つの単語を調べる時についでのひと手間
さて、今回のお勧めの辞書の引き方は 同義語、類似語、反義語、派生語もついでに見ておくことのお勧めです。
文法は嫌い!という人は頭が痛くなりそうですが、おおよそこんな意味です。
同義語: 同じ意味の単語
類似語: 似ているけれど少し違う意味の単語
反義語: 反対の意味の単語
派生語: 例えば名詞「美しさ beauty」から派生した形容詞「beautiful」副詞「beautifully」など
こういった、周辺情報もせっかくその頁を開いたついでに目を通して自分単語帳に書いておく。
たとえキーボードからのインプット、音声入力であっても「ひと手間かける」という作業が大事なのです。ああ、めんどくさい!と思いながら書いたことが記憶に残ります。
その他にも辞書の引き方で英語が好きで得意なことが共通してやっていることがあります。
一つの単語を調べたら、その前後の単語も見てしまう。。。 あ、この単語、聞いたことある。見たことある。と言う時に品詞や発音、例文も見てしまう。
こんな些細なことでも「あんな単語があった」程度には頭に残ります。
これを「辞書で遊ぶ」と言うんだと高校生のころ、先生から聞いた覚えがありますが「英語で話せるようになりたい」という目的があると苦になりません。
これが「英単語を増やしたい」と思っていると苦行になってしまいます。
仕事が忙しくて という悪循環
英語学習が続かない、サボってしまうという方は9割がた「仕事が忙しくて」という言葉を口にされます。
ところが英語が出来るようになりたい目的は
最優先している仕事を今よりラクラク出来るようになりたい。
幅を広げたい。
外国のトップマネジメントとも仕事をしたい
ということがほとんどです。
趣味で英会話をやりたいという方は私のところにお見えになりません。
英語が苦手 → 仕事の効率が悪い/作業に追われる → 英語のために時間を取れない
という悪循環に入ってしまっているのは大きな矛盾です。
ちょっとした手間を惜しまず、辞書の引き方を工夫して仕事に必要な英単語が増え、言い回しが増え、Formality もわかるようになると長い英文メールも気持の負担を感じずに読めて、スラスラ返信できます。かつて英文メールを書くのに3時間かかっていた人が半年後に10分あれば十分です。というレベルまで進歩しました。
今まで外国からのお客様に自分の仕事をとなりの部署の英語ができる同僚にプレゼンしてもらってたというエンジニアの方が、原稿なしで自分の仕事の説明と質疑応答、外国本社への提案が独力で出来た。
という方の実例を知っています。
本当に小さなひと手間がのちに大きな違いを生みます。
忙しい人ほど、小さな手間を掛けることを習慣化してください。