この記事は「英語のプレゼン」と聞くとプレッシャーを感じてしまう方のためのものです。
会社員だったころの手帳のページに「プレゼンの心得」と書かれたメモが挟まっていたのを読んで思ったことです。
熱い心と冷静な判断
プレゼンをする目的は、相手にこちらから情報を伝えて、その結果こちらが望む行動を取ってもらうことです。
これは仕事上、プレゼンをする際には普遍的なことです。プレゼンをする時間も労力も無駄にすることなく望ましい結果が得られるよう準備をします。
個人的な感覚ですが、私自身は心の中で「これとこれとこれを伝えたい」という思いと、「相手が聞きたいのはこういうことだろうな」がせめぎ合います。
なぜならプレゼンの結果YES! をいただくには、相手にじっくり話を聞いてもらう必要がある。
なので話し始めに「こんなことが実現したらいいですよね」という語りかけから始めることもあります。
そこから自分が相手に伝えたいことに移っていく。
だいたいそんな風にしてきたように思います。
私の話を聞くことで手に入る相手にとってのメリットを伝えると話を聞いてもらえます。
提案内容は組織に利益をもたらし、継続させるものであること
プレゼンの聞き手は社内のとき、社外の既存のお客様、これから取引ができるかもしれない潜在顧客といくつかに分けることができます。
どの位置づけの聞き手であってもお伝えする内容に共通して必要なことは、こちらの提案内容が相手にとって利益につながること、投資の元が取れること、続けられることです。
一言でいうと、相手のためになること。
こちらの利益で終わってしまっては後が続きません。
英語での交渉
諦めず説明して交渉するのが当たり前
実はプレゼンのことを考えていて、ふと気づいたことがあるのです。
自分がNHKの大河ドラマをだんだん観なくなっているということ。
決してNHKさんのことを悪く言っているわけではありません。受信料も払っていますし、「サラメシ」「鶴瓶の家族に乾杯」「ガッテン」は何年も観ています。
でも戦いが頻繁に出て来る大河ドラマはちょっと。。。
と、言うのも交渉や説明を聞くことなく、高い位にいる武将が速攻判断をくだし、部下を殺したり、戦を始めるから。
本当に日本の歴史はこんなふうに安直に、個人の即決で創られてきたのか?
疑問に思うことはありませんか?
多分そんなことはないと信じています。ドラマ用に筋や脚本を大袈裟にしているのでしょう。あくまでも推測ですが。
この交渉や説明の大切さに気付いたのが今から20年も前にロンドンで学生生活をしたときです。
ロンドンの地下鉄で乗り越したことがあります。ロンドンに来てまだ3ヶ月くらいの時。
ご存知の方がいらっしゃるかと思いますが、ロンドンの地下鉄では乗り越しができませんでした。いまでもそうなのかな?
始めていった地域で遅くまで友達と楽しく過ごしての帰り道に、地下鉄の駅に戻ったら
地下鉄料金が書いてある「The Greater London Underground」というおなじみの掲示板が見つからなかったんです。
それであてずっぽうで切符を買って帰りの地下鉄に乗ったところ、途中の乗り換えで自動改札に遮られました。
で、駅員さんの事務室の窓口に行ったら「はい、20ポンドの罰金ね」とのこと。
えっ?私、罰金払うの?それも20ポンド。
当時、収入のない貧乏学生の私。20ポンドは当時日本円にして3,400円(1ポンド170円前後)。
そこで一生懸命説明しました。
Look!
I’m a Japanese student.
Arrived in London just three months ago.
Don’t know your fair system very well.
I just couldn’t find the chart for the fair at 〇〇 station.
How can I be fined???
これが礼節にかなった英語だったかどうかは疑問が残りますが、こちらは必死。
でもその駅員さんは首を傾けて私の話を聞いた後、一言。
You can go, Madam.
この出来事に味を占めたわけではありませんが、それから私の生き方が少しだけ変わったのは確かです。
どうせダメだろうと、やらずに諦めることがなくなりました。
相手に失礼にならないように言葉を選びながら、一度は交渉してみる。
そしてこちらに歩み寄ってもらえたら丁寧にお礼の気持ちを伝える。
もちろん「これがルールですから」と全く聞き入れてもらえないこともあります。
でも何もしないで諦めてしまうって一度しかない人生のうちの一つのチャンスを見送ることになるかもしれず、もったいない。
この記事のメインテーマ、プレゼンテーションも交渉のために説明するということに通じることがあります。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。