この記事はこれから英語プレゼンデビューをする予定がある、近々しそう。という方のための準備に役立つよう書いています。
英語のプレゼンの特徴:ルールが違う!
今、あるグローバル企業で実施する英語プレゼン研修の準備に取り掛かっています。
受講者の皆さんがプレゼン研修に参加する目的がとってもはっきりしていて、学んだことの成果がでる締め切りまで設定されています(2年後)。
2年後には研修で得た知識とスキルが花開いているという前提でやります。
ワクワク。ドキドキ。
ワークを交えてやるので複数日程を考えています。
ところでプレゼンの研修に入る前に聞き手が日本人だけのプレゼンと外国人がいて英語でするときでは勝手がまったく違うということを事前に知っておく必要があります。
それはこんなことです。もちろん日本企業でも最近のスタートアップ企業などは伝統的な日本企業よりも英語圏式の文化が根付いていることがありますが、
ここでは日本企業の典型と英語圏のそれを取上げます。
日本語のプレゼン;(≒ 日本語の会議)
①聞き手は椅子にお行儀よく座っている
②聞き手に分かり易いように丁寧に説明から入る。
③プレゼンターの話は最後まで聞く
④質問はあまり活発にでない
⑤偉い人の意見にひっぱられた発言が多い
⑥聞き手の人数が多い(決定に関係しない人もいる)
⑦(極端な例ですが)居眠りをしている人もいることがある
英語のプレゼン;(≒ 英語の会議)
①よほどフォーマルな会議でない限りとてもリラックスして椅子に座っている人もいる(脚を組んでほぼリクライニング)
②プレゼンターはプレゼンの冒頭でプレゼンの目的とどうして欲しいかはっきり伝える
③プレゼンターが話していても遮って自分の意見や質問をする人がいる
④だれかが意見を言い出すと指名されなくても、そこにまた割って入る人がいる
⑤偉い人の意見に対しても自分の意見を率直に言う人がいる
⑥出席者は結論を出すための関係者だけ
⑦居眠りをしている人はいない
というように日本語の会議でのプレゼント英語でのそれとはまったく違います。
なので初めて英語でプレゼンするとなると聞き手の自由奔放な態度にまず圧倒されます。私もそうでした。
よくある「5分でお願い!」
プレゼンをする会議の雰囲気が日本語でのそれと全く違うということをお話しましたが、
さらにプレゼン慣れしていない人がびっくりするのは突然の持ち時間変更です。
決裁権限者のスケジュールがやっとそろって役員会などとなると、今の目まぐるしくスピーディーに動くビジネスに合わせて、即決したい案件が目白押しです。
勢い、「何時までにこれとこれとこれを決める」
という英語のミーティングでは当たり前の時間厳守のルールにのっとって会議が進みます。なぜなら、聞き手の人たちは次の予定が決まっているから。
日本の会議のように伸びることはほとんどありません。
話しは反れますが、聞くところによるとオンライン会議が当たり前になった昨今は、以前にもまして会議と会議がぎっしりつながるそうですね。
移動時間が無くなったからだそうです。
いわゆる「けつカッチン」の状態で議題が進んでいきます。
すると。
オンライン会議になる以前だったら、会議室の前に秘書の方、またはビジネスパートナーと呼ばれる人が自分の到着を首を長くして待っていてくれて
「押せ押せになっているので、5分でお願いしていいですか?」
というお願いをされることが少なくありません。
10分話す準備をしてきた。
その練習も何度もしてきた。
スライド20枚あるのに5分で?
英語のプレゼンに慣れないうちは、ここで動揺しがちです。
でもベテランの人たちは苦も無く乗越えられます。
それはどういうことかというと
「時間を短く!」と言われたときのために準備をしておくのです。
プレゼンができたら最後に必ずやっておくこと
本当によくある「5分でお願い!」ですが事前に準備をしておけば何も怖くありません。
特に自分の出番が会議の最後のほうにある場合は必ず準備をしておきましょう。
オリジナルのプレゼンが質疑応答を入れて20分の場合、5分のショートバージョンを作ります。
ショートバージョンとは次の項目だけに絞ったものです。
いわゆるExecutive Summary と言われるものです。
プレゼンの目的によって主に次の2パターンのうちどちらかを準備します。
1.承認を得たい場合
私がこのブログで時々取り上げる
Five Pieces* のフレームワーク
①結論: 相手に取ってもらいたい行動
②理由・裏付けなどできれば3つ
③再度(①)を押す
*Five Pieces: ①②③で合わせて5つ
2.複数の選択肢をあげて決めて欲しい場合
①結論:AとB、2つの候補がありますので
どちらで進めるかをご判断ください
②AのProとCon(長所短所)
③BのProとCon
の提示。スライド3枚。
常に「自分のプレゼンの目的は何か」、上記のどちらにするかを意識して準備をすすめ、リハーサルをしておけば
その場になって「5分でお願いします」と言われても慌てることなく
承認や決定を手に入れて
予定通り仕事を次の段階に進めることができます。