これは英語の長文を読んでも何が書いてあったか頭に残らなくて仕事の効率があがらないという方のための記事です。参考になれば幸いです。
英語力を伸ばすにはまずは「読む」
英語学習の基礎が「読むことにある」というと、えっ?っという顔をされる方が多いです。
「話す・聞くを伸ばすのに『読む』は要らなくないですか?」
先週末に開催した「英語パーソナルトレーナー開業講座」でも既に英語を教えていらっしゃる方から質問が出ました。
確かにね。関係ないように見えますよね。
そこで考えてみてください。
英語って日本語と言葉の順番が違います。
日本語は 主語+目的語+動詞 の順番。
英語は 主語+動詞 の順番
日本語は最後まで聞かないと「何をしたのか」「肯定なのか否定なのか」分かりません。
一方英語の語順だと「だれが」「~をしたか/しないか」文頭でわかってしまいます。
となると。。。
英語が英語の順番のまま記憶にのこるようにならないと
「英語を聞いて(翻訳なしに)英語で理解して答える」ができません。
つまり「英語を聞き終わってから言葉の順番の違う日本語に翻訳する」という作業を経て、ようやく意味が分かる。
それから「何と答えようか」と英文を作ることになります。
これでは会話について行けないので、なが~い沈黙に対して相手は
「この人は私と話したくないのかな?」「英語が分からないのかな?」
といなくなってしまうでしょう。
スラッシュリーディングという読み方の練習法
ということで、まずは英語の学習は「読むこと」から。
実は私自身もロンドン大学に30代後半で留学した時、「長文を読むと読み終わった時なにも頭に残らない!」という辛い思いをしました。
だからこのお悩みは痛いほどわかります。
ネイティブばかりのクラスの中でたぶん私が参考文献を読んで理解するのにかかる時間はネイティブの4、5倍かかっていたかもしれません。
当時、この方法を知っていたらどれほど楽だったか。
ところでこの記事のタイトル
「英語の長文をよ読んでも内容が頭にのこらない」の解決方法を、
あまり引っ張らないでここでご紹介します。
スラッシュリーディングと言います。
すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
スラッシュって / のことです。URLの中にも // ダブルスラッシュって出てきますよね。
それでは練習の手順をご紹介します。
① スラッシュを入れる;
・ピリオドの後ろ、カンマの後ろ、前置詞の前、関係代名詞の前、接続詞の前。
ただしandは例外あり。andが単語をつないで長い名詞節になっているとき
はスラッシュを入れて切らない。
② 黙読する
スラッシュごとに頭に意味をイメージとして残す。
そして、黙読でスラッシュリーディングができるようになったかたはそのまま発話の練習に入るのもいいですね。
③オマケ編 音読
「読む」と「英語の順番で聴いて理解する」は実は密接に連動していますし、
英語の音を聞き取れるようになるには自分が同じ発音を出来るようになる(発話練習)ことが必要です。
①その際は音源を聞いて音について音についての印をスクリプトに書き入れる。
例:
ポイントは音がつながるところ(連結)、なくなるところ(弱化)、単語のアクセントの位置。
連結なら楽譜のスラーでつなぐ。なくなるところは斜めの/で消す。アクセントはアクセントの位置の上に✓を入れるなど。
②(①)を実行しながら音読練習をする。
だれかにチェックしてもらう
スラッシュリーディングの練習をして、アクセントの位置や英語らしいトーンができるようになった!
そう感じるときって大きな達成感があります。
でも水を差すようですが、ちょっと待ってください。
これだけは誰かにチェックしてもらうことをお勧めします。
というのも
発話は本人にとっては精いっぱいお手本(ここでは音源)のマネができているつもりでも実は出来ていないことが多いです。
さらに、音源のまねをしようとしても舌の位置や息の出し方が分からない。でも自分の発音が変だということだけは分かる。
これはもどかしいですよね。
本当は「読む」の話題にとどまるはずだったのですが、ついつい「発話」まで話題が発展してしまいました。
でも、それくらい「話す」「聞く」の基礎の部分に「読む」というスキルを伸ばすことが大切だっていうことなんです。
早く話せるようになりたい!「読む」なんて地味なことしたくない!
というお気持ちは分かりますが大人が英語を身に付けるにはコツコツ毎日が大切です。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。