ことし1月に受講開始したクライアントさんの「気付きの事例」をひとつご紹介いたします。
開始後5週間目に入ったときに質問してみました。
「今までの進歩の満足度はいかがですか?」
すると
「う~ん、思うように英語が口からでてくるようになっていない。。。」と悔しそう。
私の顔を見てくれません。。。(涙
自分にとって理想の英語って?
そこでもうひとつ私から質問を投げかけます。
「〇〇さんにとって思うような英語、理想の英語の話し方ってどんなですか?」
返ってきたお答えは
・ずっと話している
・長い文章を話している
・ボディランゲージがかっこいい
な~るほど。いわゆる、英語ぺらぺ~らでしょうか?
「そうです、そうです」と激しくうなずかれました。
この方は専門性の高いエンジニアの方です。
海外とやり取りをしながらR&Dのマネジメントのお仕事をされています。
仕事ではスピーチをする場面はない。プレゼンも不要とのこと。
Audit のスケジュールを調整する、来日したビジターに日本の状況を説明する。
といったことができるようにと1月中旬から私と英語に取り組まれています。
もうひとつ質問をしてみました。
「〇〇さん、お仕事にペラペラ英語って必要でしたっけ?」
ここで我に返られて
「あ、、、、そうでした。。。」
今度は二人で顔を見合わせて笑ってしまいました。
ぺらぺら英語って必要?
いつの間にか
「英語ができる」 => ぺらぺらなかっこいい自分。というイメージを持ってしまっていませんか?
もちろん、職種や立場によってはひんぱんに人前で英語でプレゼンやスピーチをする方もいます。
そういう方は聴衆を引付けるためにTEDのプレゼンターのような時としてドラマティックなスキルが必要かもしれません。
でもそれ以外のほとんどの職種では(私の場合は人事でしたが)
かっこよく話すよりも多国籍のメンバーの共通語として;
だれもが知っている言葉で
解釈が複数にわかれない表現で
正確な内容を具体的に伝える
という要素が一番大切。
構文も
主語 + 動詞(be動詞含む)+ 補語
主語 + 動詞 + 目的語
主語 + 動詞 + 目的語 + 目的語
といったシンプルなものが、順番を考え込まずに 口から出てくるように練習。
複雑なことでも内容を整理してこの原則で伝えられます。
原則
① 結論ファースト
② 接続詞 because … の後に理由をまたまたシンプルな構文で説明
これだけシンプルなのに、相手に一度で伝わるってかえってかっこいいです。
むしろ延々話したあとで
「で、何がいいたいの?」って聞かれたことないですか?
私、あります。
もっと皮肉たっぷりの表現で。もちろん、これは私の落ち度だと今になって思います。
仕事の説明をする英語に何の不自由もなくなっていたにもかかわらず
役員会で失敗しました。2009年のことです(くやしくて覚えている)。
結論から言わず、提案の背景説明から始めたところ
30秒も経たずにテクニカルサポート担当の役員から
Are you giving us a lecture? きみは私たちに講義をしてるのかい?
初めから説明しないとわかってもらえない。と当時はまだ思い込んでいました。
よどみなくぺらぺらと説明しようと意気込んでいました。
でも実際は
① 結論ファーストに
② あとはシンプルな構文をつないで説明する
こうすることで一見複雑そうな提案内容も
自分が話しやすく
相手に分かりやすく
なります。