これは海外からのビジターとのやりとりにまだ自信がない管理職以上の方のための記事です。
昔は英語が要らなかった
今50代のビジネスパーソンの方で特に理工系の方の中には学生時代の就活で就職先を探す際
「英語が要らない」
が条件の一つだった方がいらっしゃることでしょう。私もその世代ですのでとてもよくわかります。
会社の人事の方に「英語できないんですけど、大丈夫ですか?」と質問できるくらい、おおらかな時代でした。
人事の採用担当者は
「英語?大丈夫ですよ。必要になったら研修を受けさせてあげますから」
ということが多く、理工系の中で英語が得意でない方はほっと一安心。
入社して社会人になり何年もの間、学生時代に苦戦した英語から解放されてほっとしていたはずです。
ところが。時は流れて
この10年くらいは理工系の方こそ英語が仕事の共通語という新しい波にさらされています。
私が以前、仕事で直接やり取りをした日本の老舗メーカーの管理職のみなさんから直接聞いた話です。
「自分たちね、入社した30年前は英語、要らなかったんですよ。それなのに今はアメリカ連邦宇宙局の人と毎週、電話会議があるんですよ!すっごいストレス!」
昔は想像できなかった方向に世の中が大きく変わりました。
仕事に国境がなくなりました。
できる上司は部下を褒める
今では当たり前に新しいプロジェクトが発足時や、自分の会社がM&Aで海外企業と一緒になると相手方の同じ部署からビジターが来て顔合わせのミーティングをします。
その時に大切なことをお伝えします。
もしあなたが上司で自分の部下を紹介する時に絶対に避けたいのが部下を紹介するときに
「笑いを取りに行く」
ことです。
えっ?
外国人の偉い人が日本に来た時自己紹介で笑いを取っていましたよ。
と言う声が聞こえてきそうですが、それは恐らく自虐ネタで笑いを取っていたはずです。
例えばアメリカ南部のアクセントが強いVIPの方が
I hope everyone can understand my English.
皆さんが私の英語、解るといいですが。。。
これはオーストラリアからのビジターもよく言っていた自分の英語のアクセントが強いことを逆手にとった自虐的なジョークです。
そして、たいていドッと笑が起こります。
自分を笑いのネタにしてニコニコしていられるその姿に、人物の大きさが感じられ、馬鹿にするどころかさすがだな。と感じたものです。
でも逆に部下を紹介するときは、上司としての部下マネージメント力の腕の見せどころです。
部下の長所を把握して、チームのパフォーマンス向上に活かしているのがマネージメント力がある上司。
であれば部下を紹介するときは部下ひとりひとりの
長所、得意なこと
日頃のハードワークへの感謝
がみんなに伝わる紹介をしたいもの。
これができればビジターたちはあなたについて「優秀で配慮のある上司」という印象を持ちます。
例えば
普段からおとなしくて発言が少ないKazuさんが統計解析が得意だったら。
Kazu is an expert in dealing the statistical data.
We can’t live without him.
Kazuは統計データの処理が得意で、私たちは彼なしではやっていけません。
と大げさなくらい褒めます。
Expert って大げさじゃありませんか?と思うかもしれませんが、すごい学位を持っていなくても
「何かが意で、周りの役に立っている人」→ Expert でいいんです。
日本人は日ごろから人前でだれかを褒めるっていう習慣があまりないですよね。
でも英語圏だとウソはいけませんが「盛って褒める」くらいでちょうどい。
実際にあった避けたい話題:お酒の失敗
逆に絶対避けたいのが部下の失敗や性格の特徴を取り挙げて
笑いを取りにいく
という紹介の仕方。
英語圏と日本では文化が違いますから私たちにとって楽しい笑える話でも海外からのビジターにとっては眉をしかめる内容ということもあり得ます。
実際に聞いた話です。
外国からのビジターに部下を紹介するときにこんな話を披露した上司がいたそうです。
Sakaguchi-san likes drinking very much.
He sometimes gets home drunk and locked out of his house by his wife.
「坂口さんは大のお酒好きです。
たまに酔っぱらって帰って、奥さんに締め出されます」
でも外国人ビジター達は、し~~んとしたそうです。いわゆるドン引き状態。
この話をしてくれた方も
「そういう話って外国人にはウケないみたいですね?」
となんとなく気づいて、レッスンの時わたしに話してくださいました。
日本人同士で和気あいあいとした雰囲気の時なら
「坂口さんって、おもしろい!」
「怖そうに見えるけど、かわいいところあるんだ?」
と笑いがとれそうです。
でも特にアメリカのビジネスパーソンはお酒の上の失敗にはあまり寛大ではありません。
(イギリス人はそうでもない人が多いですが)
それどころか、お酒を飲み過ぎる人に対しては「依存症」Addictive というレッテルを張ります。
お酒 = アルコール = 薬物
だからなんです。
英語で仕事をする上で知っておきたい文化の違いの一つです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
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