ビジネスがグローバル化して海外の人たちと仕事をすることが珍しくなくなってきました。チームで来日してしばらくご一緒することがあります。そんな彼らのことを私の周りでは「ビジター」と呼んでいました。
ビジターとの同席で英語力が開花
彼らと1週間くらい過ごすことをきっかけに、日頃の英語学習の蓄積を爆発的に発揮する人を今まで何人か見ていました。日頃からの積み重ねがあるからこそ、何かをきっかけに実力が出せるんですね。
さて、そんな海外から来たプロジェクトメンバーと初めて対面するとき、管理職の方は日本側を代表して日本人チームのメンバーの紹介をすることがあります。
もしチームが日本人だけで、雰囲気もカジュアルだと部下について簡単なエピソードを紹介することがあります。
それも世の中の風潮なのか、「笑いが取れる」エピソード。
お酒の上での失敗とか、「彼はいい男なので女の子にモテます」とか。それで場の雰囲気が和やかになります。セクハラやパワハラにならなければ問題ありません。
ビジターとは避けたい話題
日本人はお酒の上での失敗に対して比較的寛容なほうです。でも厳しい国もあります。
海外からプロジェクトメンバーが来日して、小規模なパーティや会食の席で自分の部下を紹介するときに避けたいのが先程、例として挙げた
お酒の上での失敗談
異性関係の話(特に男性が女性にモテる話)
そしてもしその場に居る人が全員男性でも下ネタはいけません!
ウケるどころか顰蹙を買いますので絶対に避けて下さい。場が凍りつきます。
あるクライアントさんの失敗
以前、クライアントさんが失敗談として話してくれた話です。
海外からのビジターが来たので、リーダーとしてメンバー紹介をした。
酒癖の悪い部下が、集合住宅の自宅に帰ったとき、間違えて隣の家のドアをバンバン叩いて家族を起こそうとした。
隣の人が出てきて家違いに気付いたけれど、今度は自分の家で奥さんがカギを開けてくれない。。。。
完全にロックアウトされちゃったんですよ。
ということを片言の英語で離したところ、
「河野さん、まっ~たく受けなかったんですよ。
何かまずかったですかね。そこ、普通、ウケるでしょ?」
いやいやいやいや、まさか。
絶対受けません。特にビジターがアメリカから来ているとしたら、お酒の上での失敗は信頼を失います。
アルコールは薬物の扱い
お酒はアルコール。すなわち広義での薬物なのです。
アメリカの会社は入社するときに様々な誓約書に署名をします。
その中に「いかなる薬物の影響下においても就業しない」という項目を何度も見たことがあります。そして私も署名を何度もしています。
もしかするとアメリカ合衆国の起源がピューリタン(清教徒)による立国だったということもあるかもしれません。とにかく、公の場では酔っ払いに対する風当たりが強いです。
部下を褒めて感謝を伝えるのがよい上司
その代り、部下を紹介するときは
めいっぱい褒めて感謝を伝えながら紹介するのが「デキル上司」。
「〇〇さんは自分からはあまり主張しませんが、システム開発のエキスパートで、彼なしではこのプロジェクトはここまで進みませんでした。とても感謝しています」
という感じです。
部下の長所を見つけてほめる。日頃の健闘をみんなの前で称える。
ということは今、彼を紹介している自分自身が「部下のことをよく理解して業績を上げさせている、仕事ができる上司」の
証明でもあるのです。
褒めるときの簡単な言い方の例をいくつか挙げておきます。
〇〇さんは△△の専門家です。この会社に来て10年の間に見事な業績で社長賞を2度もとったんですよ。
〇〇-san is an expert in △△. During the service with this company for 10 years,
he has won President Award twice for his excellent contribution.
〇〇さんは優秀なアドミのスタッフで、仕事以外にもいろいろなことを知っています。東京で美味しいものを食べて帰るならぜひ彼女からアドバイスをもらってみてください。
〇〇-san is good at administering the project. She knows lot about other than projects.
If you’d like to try nice Tokyo restaurants, maybe you should consult her.