管理職が話す英語は「相手に伝わりさえすればいい」ではちょっとさみしい。正式な表現とだれが聞いてもわかる平易な話し言葉を使い分けられるようになりたいものです。
話す内容が大事なことはもちろんですが、その場の状況に応じて柔軟に使い分けられると知性が感じられ、その人の存在感、信頼度が増します。
会議での発言でちぐはぐな感じがするのは。。。
最近ある管理職の方から聞いた話。
”今まで英単語の格式を意識したことがなかったけれど、最近、意識するようになって会議で他の人が話すのを聞いていると、堅苦しいフォーマルな単語と話し言葉が混ざっていることに気づくようになってしまった。混ざっていると聞いていてちょっと変な感じがする”
そうですよね。外国人の人が勉強中の日本語で両親の話をするとき、「父、母あるいは両親」という代わりに「お父さん、お母さん」というと、急に幼く聞こえます。
特に抽象概念を表す名詞ではフォーマルなものと、それを他の話し言葉で説明できるようにするのがお勧めです。
例えば perspective という英単語。これは日本語に訳すとフォーマルな言い方では「概念」、話し言葉だと「ものの見方、捉え方」となります。
英語に置換えると
フォーマル: perspective
話し言葉: how I see this topic
(他にもいろいろ言い方があると思いますが…)
特にプレゼンの場面では必要
プレゼンをするときにスクリーンに投影するのはフォーマルな言葉、それを口頭で説明するときは話し言葉でかいつまんで分かりやすく説明する。
プレゼンの場面では、それができて初めてプレゼンターの存在意義があるというものです。
特に英語圏以外の人がいる場合、「だれが聞いてもわかる」は共通語に必須です。
実際、英語で話す相手はかつての欧米人中心よりもAPACと呼ばれるアジアパシフィックの方が圧倒的に増えてきている。
英語でビジネスをするひとの8割は、英語のネイティブスピーカーではない というデータがあるくらいです。
単語の格式の簡単な見分け方
単語のフォーマリティの見分け方は音節が2つ以上の単語はフォーマルなものが多いと思ってよいと思います。(先ほどの per-spec-tive 3音節)
それを話し言葉に噛み砕いたものが
how I see the topic は主に1音節の単語(topicは2音節)
同じ言い回しを多用しない
そして、フォーマルな英単語と話しことばの他にも、同じ言い回しを多用しないで話せるとスマートです。
例えば「~に関しては」という言い回し。日本語でも口癖のようになりがちです。
これを英語で regarding 〇〇, ~に関しましては」を繰り返すより、他の言い方をする。
<~に関しましては>
regarding
in/with regard to
as regards
実は regard 「に関しては」(笑い)私の実例です。
かつてご一緒した CEO が使い分けているのを聞いてパクったものです。
CEO が同じ言い方を繰り返さないのを聞いていて私もそういう話し方ができるようになりたい。と思ったから。
自分がいいな、と思う話し方をする人のまねをする、というのも仕事の英語の上達法の一つです。