今ご一緒しているクライアントさんの一人が、組織変更の真っただ中にいるそうです。
大手外資系企業で組織の世界標準化を急に進めることになり、先週から1日じゅう会議の日が続いているそうです。
会議と言っても日本の組織の人たちとの対面会議だけでなく、アメリカの夜時間とこちらの朝7時をつないで電話会議も毎朝。
今朝のレッスンを始めるときに「あああ。。。」と深いため息をつかれたので
「何か困っていることがあるんですか?」と聞いたら
聞き手側になりがちな日本人
「会議でどうしても聞き手側になってしまうんですよね」とのこと。
それ、とってもわかります!
日本人のほとんどは子供のころから「人の話は最後まで聞きなさい」と大人から言われて育ちますものね。
アメリカ人も、イギリス人も、インド人も、シンガポール人も(あくまで私の経験の範囲です)
会議では他の人が意見を言っている最中に、ガシガシ割り込んできます。
ロンドンで学生をしていたときにイギリス人のクラスメートたちに思い切って聞いたことがあります。
「イギリスでは子供のころ、『人の話は最後まで聞きなさい』って言われないの?」
そのとき4人くらいのイギリス人がいたのですが、みな一様にうんうんとうなずきました。
「言われたよ。
でも諸外国の人たちとビジネスで話し合うようになって、最後まで聞き役にまわると意見をいうチャンスがないから今では割り切って割込む」
という返事が返ってきました。
私もそれ以来、必要なときは前置きなしにガシガシと割込むことにしました。
顔が見えない電話会議で発言するときは名乗る
特にお互いの顔が見えないうえに、時間をきっちり管理するため時間制限のある電話会議では発言するためには割込まないと発言する機会がないことも。
割込みがふさわしくない時は Chair(司会者)が止めてくれますので安心して切り込んでいきましょう。
会議の進行を妨げないよう沈黙を守るより、より良い結論を出すために自分の意見を伝えるには Interrupt したほうがいいです。
そしてビジネス英語で習うことの多い
Sorry for interrupting.
Sorry to interrupt.
(どちらも「途中でごめんなさいね」くらいのニュアンス)
は電話会議では省略してもあまり失礼にはあたりません。
顔が見えませんから、その代り一番初めに名乗ります。それも手短に。
Yuko from Tokyo. I would like you to let us adjust a part of the guideline.
東京のYukoです。ガイドラインの一部を変えさせてください。
英語力より根深い「聞き手」にまわる原因
英語で話せるようになって会議に出ても、聞き手にまわりがちで発言ができない。
これは「人の話は最後まで聞く」と子供のころから育てられたというのも原因の一つですが。でももしかすると、もうひとつの主な原因として
日本語が構造上、文末まで聞かないと肯定か否定か が分からない言語だからということもあるかもしれません。
これはまた次の機会に書きますね。