英単語集をたくさんやっても話せるようにならない、書けるようにならないというお悩みを持つ方のために「辞書の引き方」のコツについて書いてみました。
辞書を調べても英単語が身につかない
私のクライアントさんは 最短3ヶ月、平均的には1年くらい在籍されることが多く、今はちょうど入れ替わりのシーズンです。
通常3ヶ月くらいで嬉しい変化がでますよ! とお話していますので
1年在籍された方の多くはスタート時とは別人になりますが
残念ながら中には、そうならない方もいらっしゃいます。
残念ながら事実です。
その原因の一つが 辞書の引き方 です。
特にこの二つ。
① 他動詞・自動詞の区別を調べていない
② アクセントの位置を調べて発話練習していない
英語の文章の意味を決定づけるのは動詞ですから、動詞は正しく使わないと言いたい事が伝わらない。
さらに「話す」場面ではせっかく英単語を知っていてもアクセントの位置が間違っているために
「聞取ってもらえない」というこがよくあります。
そして Sorry? Excuse me? と外国人に聞き返されると
「私の英語、間違ってる?」とパニックに陥って黙ってしまう。
実はこの二つとも本当に簡単に解決できます。
ひと手間かけて「自分で辞書を引いて調べる」だけです。
他動詞・自動詞の区別を調べる
耳タコ状態の方もいらっしゃると思いますが念のためここで少々解説を。
動詞には 他動詞と自動詞があります。
中には一つの動詞に両方の使い方がある場合もあります。
例えば walk という動詞。これは他動詞・自動詞の両方があってそれぞれ意味が異なります。
他動詞 (直後に 目的語(名詞・動名詞)が来る)
I walk my dog every morning. 私は犬を毎朝散歩させる
自動詞 (直後に前置詞を伴う)
I walk to work every day. 私は毎日歩いて仕事に行く
この二つ、他動詞と自動詞ではまるっきり意味が違います。
辞書を調べるだけで他動詞・自動詞それぞれの例文がいくつも載っているので
自分が言いたい事はどの例文に近いのか? 正確に調べられます。
そのひと手間を掛けずにオンライン辞書で単語の意味だけ調べる。
その場しのぎで意味だけ調べる。
その中途半端な辞書の引き方では中途半端な結果しかでません。
もし例文まで確かめてもかかる時間はせいぜい1分。
辞書を引きなれていない人はアルファベットの順番でてこずるので(これ、ほんとです)2分くらいかかりますがじきに慣れて速くなります。
中途半端にオンライン辞書で意味だけ調べても、辞書の例文まで調べても 掛かる時間は1分程度なのに
1年後には
・「動詞の使い分けが出来て、自信をもって話せる人」と
・「え?これ、動詞の後に前置詞が要るのかなと口ごもってしまう人」の
2種類の人が誕生してしまうんです! ああ、残念。。。
アクセントの位置を調べて発話練習する
そしてもう一つの中途半端な辞書の使い方が 語彙を調べたときにアクセントの位置を確認して声に出して言ってみるかどうか。
せっかく辞書を調べるのならアクセントの位置を確認して声に出して言ってみましょう。
単語帳に書いた単語のアクセントの位置に✔印を付けておきましょう。
日本語は多くの外国語と比べて音が平坦です。
「みなさん、こんにちは。本日はお時間をありがとうございます」を
声に出して言う場合、初めから最後まで同じ声の高さで言っても違和感がありません。
でも英語では
Good afternoon, everyone. Thank you for taking time today.
赤字のところにアクセントを置いて声が高くなります
(注: 国によってアクセントが異なる場合があります)
この声が高い、低いが英語のリズムを生み出すおかげで、
聞き手が単語一つ一つを聴き取らなくても、
話し手が全てを同じ声の大きさで言わなくても意味が通ります。
そして逆も真なり。
アクセントを意識しないで覚えた単語は
言っても伝わらず、言われても聞きとれない。せっかく手間と時間をかけるのだからそれではもったいないですね。
そういうクライアントさんに対して私は優しく、優しく呪文を繰返しています。
「大切なことなので何度でもお伝えしますね」(ニッコリ)
一番長くかかった方で辞書を引くときにこの2つのひと手間かけるようになるまで9カ月かかりました。
でも今では「途中で立ち止まらず自信を持って言いたい事が言える」を実感されています。