この記事は海外のビジネスパートナーと打ち合わせの機会が多い方が、相手から「記憶に残る日本人」として覚えてもらえるようになるために書きました。
仕事の話題は難易度が高くない
私が英語のビジネスコミュニケーションのノウハウをお伝えする仕事で、常日ごろ感じていることは
「仕事で使う英語は難易度が高くない」
ということです。
どういうことかと言うとこんな点で楽なのです。
1.何の話をするか予めお互いにわかっている
2.進捗状況など背景情報を共有している
3.言葉は英語でも、その分野の専門知識がある
例えばとっさに言葉が出てこなくても、表現が足りなくても相手が察して
「これのこと?」
と英単語を出して、確認してくれます。
ところが世間話となると、話題に限りがありません。
何が飛び出すやら予想も付きません。
実際、もう10数年前のことですが出張でNYCの本社の人事の会議に行ったとき
夜ディナーの席で出たのは
”心霊現象の話”
一緒にいた上司は早々に小さな声で
「この話、降りますのでよろしく。。。」と食べることに専念していました。
心霊の話から「日本って宗教はなに教が多いの?」
から始まって仏教の輪廻転生(reincurnation)の話になり日ごろがんばって準備してきたビジネス英語では歯が立ちません。
自分の国の歴史・文化を語る街の人たち
コロナ禍で海外旅行ができない今、もともと旅好きな私には、いつの間にやら寝る前のルーティンができてしまいました。
それはAmazonのPrime Videoで旅行番組を観ること。
NHKの『世界ふれあい街歩き』だったり、『小さな旅』だったり、時として映画だったりします。
とくに世界各国の地方都市が旅の舞台のとき、通りがかりの街の人々が学者でも専門家でもなくて、肉屋さんだったり大工さんだったり。
普通の人が例外なく街の歴史や建物の由来についてとてもよく知っていて延々と話してくれます。
そういえば私がロンドンで学生をしていたときも、仲良しのSianが街を歩きながら建物を見て
「この通りはビクトリアンだ」とか「ジョージアン」だとか、「パブの壁紙はなぜ暗い色調のものが多いか」といったことを延々話してくれました。
今なら七夕様? 起源は古代中国
昨今、海外との仕事の打合せは、ほぼ100%オンラインになりましたね。
オンラインだと情報はモニターに映るお互いの姿と言葉のやり取りが全てです。
誰かを待っている間、時間つぶしの話題は天気が便利ですが、いつも天気の話ばかりでは「話題のない人」「退屈な人」という印象から逃れられません。
コロナのロックダウンや新規陽性者の話もそろそろ飽き飽きしてませんか?
実は先日、不要不急じゃない(つまりどうしても、という用事)買い物で、デパ地下に行ったのですが(短時間ですよ)
七夕の竹が飾ってあって、だれでも短冊に願い事を書いて笹竹に結びつけられるようにしてありました。
どんなことが書いてあるかな?と立ち止まって見たところ、やはり
「コロナが早く収まりますように」
「みなが健やかに過ごせますように」
という健康を祈るものが多かったです。
この七夕まつり、私自身は子供のころから大好きで、幼稚園の七夕会には鉄腕アトムとウランちゃんがプリントされた浴衣を着て
普段は行くことのない夕方の幼稚園の庭でみんなでお遊戯をしたものです。
そんな七夕の起源は古代中国ですね。
「牽牛(アルタイル)と織姫(ベガ)が恋に落ち、織姫が機織りをおろそかにしたので神様の怒りにふれ、二人を天の川の両岸に離れ離れにした。
でも1年に1度だけ二人に会うことを許したのが七夕まつりの起源とのことです。
そんな話をオンラインで話す他国の人との会話で
What’s up?
と聞かれたら
「デパ地下で七夕祭りの飾りを見たよ。多くの人が健康を願う言葉を短冊に書いていた」
と答えることから、七夕の起源のことに話題が広がることでしょう。
七夕をどう説明しましょうか?
例えば;
In ancient China, a shepherd and a weaver fell in love. As the weaver was so deep in love for him, she didn’t do her job properly.
God got furious knowing about it and made them separated on the both sides of Milky way.
The only day they were allowed to see each other was seventh of July, which is the origin of Tanabata, Star Festival.
こんなふうにシンプルにお伝えします。
生活のほんの些細なことでも相手にとっては遠い異国の地のビジネスパートナーから聞いた忘れられない話になるかもしれません。
今日も最後までお読み頂きありがとうございます。