英語が変われば仕事も変わる  製薬業界が得意です (月曜休)

英語では相手に取って欲しい行動を具体的に伝える

この記事は英語で説明しても説明しても相手が動いてくれないことがある人のためのコミュニケーション改善の記事です。

突然来たお知らせメール

今日の1時にクライアントさんから突然メールが来ました。

 「こんにちは。

  ZOOMミーティングが、ずっと開始待ちになっているのですが、

  何かありましたでしょうか」

以前お送りしたZoomリンクに何か問題があるのかな?と思ってすぐにお返事を差し上げました。

 (私)「Zoomリンクの不具合でしょうか?後で調べて折り返しますね」

そして所用で外に出かけました。

すると30分後に再度、彼女からメールが。

 「今日の13時からレッスンだと認識していたのですが・・」

これを読んだ私の頭の中はクエスチョンマークがポコポコ浮かびました。

じっくり考えてからようやく思い当たったのですが

どうやら彼女は13時からレッスンがあると思ってZoomの入り口で私を待っていたらしいのです。

 

帰宅後、行き違いがあったことを確認方々、他の日時で次回のレッスンが決まりました。

このやりとりで何が起きているのかわかりますか?

状況説明は説明でしかない

私は最初のメール

  「ZOOMミーティングが、ずっと開始待ちになっているのですが、

  何かありましたでしょうか」

を読んでZoomの不具合報告だと受け止めたのです。

一方彼女が私に想像で汲み取って欲しかったメッセージは青太字が心の中の声

 「(わたしはレッスンの開始を待っているのに)Zoomミーティングが開始待ちのままです。

  (レッスンの時間変更か)何かありましたでしょうか」

ということだったんですね。

それは無理ですがな。

メインメッセージがなくて、突然状況説明だけ読んでも分かりません。

そこで思い出したのが今は大学生になった姪っ子の子供のころの話。

食事中に「お水がないんだけど」と何度も言うので

「『お水をください』と言わないと相手には伝わらないよ」と諭したことがあります。

もちろんその状況から「お水が欲しい」と言いたいのはわかります。

でも今回のやり取りは文字だけのメールだったので、その時間にレッスンが入っているとは思っていない私には

なんのことやらちんぷんかんぷんだったのです。

「〇〇して欲しい」が抜けていると相手は動かない

似たようなことは大人のビジネスの世界でも起きています。

私が新入社員のころ課長から

「河野ちゃん、〇〇のファイルあるかな?」

と聞かれて「キャビネットに入っています」と答えてそのまま事務作業をしていた私。

課長から

「ファイルを持ってきてっていう意味だよ」と催促されました。

私、変ですか?

その後、英語でやり取りするようになったら、その傾向はますます強くなり「言われないことは推測でやらない」が徹底しています。

とはいえ

何年か前に超大手外資系IT企業の役員(南アフリカ出身)から聞いたお悩み。

「日本人管理職のプレゼンを聞いていて困るのは『何をして欲しいのか』が分からないこと。

とても丁寧で緻密なデータを提示してくれるんだけれど」

その役員の気持、とてもよくわかります。

でも日本語って全部言い切らずに相手の推測が当たることを期待する言葉なんですよね。

だって空気だって読むんですから。

それができないと「気が利かないヤツ」という烙印を押されます。

はい、私も気が利かないヤツです。

でも世界のなかでは空気を読む人はマイノリティなんですよ。少なくとも英語でやり取りする限りにおいて。

ということで今日は実際に起きた行き違いから思いついた英語人とのやり取りは「状況説明だけでは相手にして欲しいことは伝わらない」

というトピックでした。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。


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