英語がある程度できるようになったけれどプレゼンに自信が持てない方のための記事です。
できるようになった英語を活かしてプレゼン
ビジネスパーソンが英語の専門家レベルの英語の知識(What)を身に付ける必要はありません。
でも、どう使うか(How) は自分の仕事力を発揮するうえで重要なことです。
そのために知っておきたいことは例えば;
日本と他国の文化の違い
コミュニケーションのスタイルの違い
マネジメントスタイルの違い
といった様々な違いがありますが
今日はコミュニケーションのスタイルの違いのために起きがちな
外国人上司と日本人管理職の行き違いについて取り上げます。
今から2年以上前のことになりますが企業の英語研修でこんなことがありました。
その生徒さんは約半年間、プレゼンの練習を積み重ねてきた営業職の方。
受け持ちの顧客の3分の1は大手外資系企業。
自分の担当サービスを購入してもらうには当然、先方の決裁権限者の承認を取らなければなりません。
部門の責任者の多くは外国人。プレゼンは当然、全て英語。やったことなくても売上のために自分でやる。
他人に代わりにやってもらったら、その人のお手柄になってしまう。
だから英語と、英語のプレゼンの練習を一日も欠かさず。
そして半年間の練習成果を社内の役員の皆さんに模擬プレゼンという形で披露する日が来ました。
お客様に I don’t understand you
会場では生徒さんの目の前の大きなテーブルの向こう側には
顧客先外国人役の社内役員がズラッと並んでいます。
プレゼンが始まると生徒さんが話している最中でも遠慮なくつっこみ、質問が入ります。
(そういう設定にしていただいています)
そしてある役員から質問が出たときその生徒さんが、放った一言。
I don’t understand you.
おっしゃっていることがわかりません。
Could you say that again?
もう一度言っていただけますか?
おお、やった!
普通、日本語で言います? 相手がだれであれ、
I don’t understand you.
おっしゃっていることがわかりません。
って。。。
言うとしたら相当な覚悟が要りますよね。
でも英語では言っていいんです。
むしろ相手のコメント、質問がわからないのに分かったふりをする方が後でトラブルになるのでよっぽど失礼。
でも日本語では「失礼にあたる」と皆さん心配されて絶対言わないので
「これ、言うんですよ」とお伝えすると、多くの方がびっくりされます。
どうして日本語の感覚と英語の感覚にギャップがあるかというとこんな考え方の違いがあります。
話を伝えるのは話し手の責任か?聞き手の責任か?
コミュニケーションスタイルの違い
英語では;
相手に話の内容が伝わるかどうかの責任は話し手にある。
だから話し手の話が分かりにくければどんどん質問していい。
上手な話し手になるために「話すスキル」を磨く機会が子供の頃から学校でも豊富にある。
日本語では;
話の内容がわかるかどうかは聞き手の責任だと無意識のうちに思っている。
だからわからなかったら聞き手に落ち度がある。分からないのは
常識がない。
空気が読めない。
話し手は「細かいところまで言わなくても聞き手が常識で判断する」と期待している。
説明不足は常識で補ってくれると期待している。
言わなくても伝わる「あうんの呼吸」は素晴らしい。
聞き手は分からないことがあっても
わかってないのは自分一人かもしれないので進行の妨げにならないよう黙っている。
それに偉い人に質問するなんて失礼じゃないですかあああ?
(あなたの説明が下手だっていってるみたいで)
先ほどの
I don’t understand you を言った生徒さんはプレゼン終了後に役員に褒められました。
よく言ったね!
言っていいんだよ。
普通なかなか言えないけど(笑
もちろんプレゼン実技試験の結果は合格。間もなく実践デビューされます。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
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2020年をどんな年にしたいですか?
もしこのブログを読んで下さっている方で
来年こそ英語のプレゼンができるようになりたい
一度で伝わって承認がとれるようになりたい
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