英語が出来るようになるまで待ちますか?

ある女子高生の夢

 

先週末、FM曲の音楽カウントダウン番組を聞いていた時のことです。

ラジオ局にメッセージをしたリスナーに対してパーソナリティが突然電話をするというコーナーがあります。

電話に出たのが高校3年生の女の子でした。すでに大学進学が決まっている。

大学生活

「今、自由時間いっぱいあります」

推薦入学またはOA入試で大学が決まったのかな?

「その間、何しましょう?」とパーソナリティが質問したところ

「将来ファッション関係の仕事につきたいんで、まずは英語が出来るようになっておきたいです」

というお答え。

そうですよね。これからお仕事するなら活躍の場は当然海外も含めますよね。

だから英語を出来るようにしておく。ものごとを順序立てて考えているように聞こえます。

 

学びたい事を英語で学ぶ

実は。。。私はそれをお勧めしません。

将来やりたい事と、英語は別にやる。

 

この方の場合は英語が出来るようになってからファッション関係のお仕事に就く

という2ステップを踏むことになるのですが

それより前にファッションやその業界についての情報収集事態を英語で始めるほうがよいと思います。

将来やることと関係のある単語や例文を使うほうが文法事項を練習するときも

実際に使う時の場面をありありと頭の中に描けて感情までこめられます。

感情が動くと記憶として残りやすく、引き出しやすい。

 

この女子高校生の場合は大学での勉強の傍ら、出来る範囲でファッションの

お勉強を英語で始めてしまう。

インターネットで世界中から情報が取れる昨今、英語ができれば国境は関係ありません。

日本語で学ぶよりも、絶対ハードルが高くて初めの3ヶ月または6ヶ月くらいは辛い、苦しいと感じるかもしれませんが、学んだ英語がやりたいことに即、結びつきます。

 

今、高校のなかには英語以外の科目でも英語を使って履修することをウリにしている学校がでてきています。

学ぶことを外国語で学ぶと、質問したいときも英語。自分の意見をまとめる時も英語。

それも学習内容の英単語、言い回しを使いますから背景情報もばっちり。

どんな状況で何を学んだ時の英単語、言い回しとして、ほぼ忘れません。

私の経験: 英語で統計学

こんなに自信満々お勧めするのは私自身、同じ経験をしているからです。

38歳の時に、人材開発の知識を深めたくてロンドン大学の大学院に留学しました。

その時の必須科目の一つが 統計学(Statistics)。これができないと修士論文のためのデータ処理ができない。

ところが数字が大の苦手の私です。まだ聞き取りもおぼつかないイギリス英語で授業を受ける。

(注: 英語教材で聴くイギリス英語とに比べて現地のネイティブ同士のやりとりのイギリス英語は難易度が高い!)

統計学で課題のレポートを出す。リサーチ結果の報告のためにデータ処理をする(実際は私でなくSPSSというソフトが計算しますがが)。

当時、同じコースに在籍している現地イギリス人の間でも

   Degree Crises (学位危機)!!!

という言葉が流行ったくらいです。

文字通り、泣きました。眠っていても夜中に突然目が覚め、気が付くと汗ぐっしょり。

統計学、わからない → 論文書けない → 卒業できない。。。。

でもなぜか3ヶ月後に突然降って湧いたように、統計学の考え方がわかったのです。(英語でもそうですが変化が起き始めるのはやり始めて3ヶ月くらい)

以後、心配事は横において、何も考えず統計ソフトに数字をインプット。

リサーチから得たデータやグラフを使って論文を書き、予定通り無事に卒業できました。

そのとき覚えた統計学用語は今でも覚えています。

最初に目にしたのはどんな場面だったか。

講師がどんなたとえ話をしたか。

自分のデータ説明の時にどんな表現をしたか。

中学や高校で学んだ数学はほとんど忘れたのに異国の地で英語で学んだ統計学のデータ処理の種類(テスト)や

データの性質の違いまでなぜか忘れない。たぶんそれについて、今でもまだ英語で説明できます。

何かをするために英語だけ独立して学ぶのは時間も労力ももったいない。

自分がやらなければならないこと、やりたいことを通して英語を身に付けるのが一番だと思います。

社会人だったら仕事で使う英語。自分の仕事を英語化していくのが効率的で実用的です。

必要性があるから頭に入る。

使うから使えるようになる。

泳ぎだって、泳げるようになってからプールに行く人はいないでしょう。

投稿者プロフィール

河野 木綿子
河野 木綿子
河野木綿子(こうのゆうこ)
仕事の英語パーソナルトレーナー。管理職の英語のお悩みを出張個人レッスンで解決します。
トレーナーはいわゆる純ジャパ育ち。新卒で(株)西友に就職したものの、外資に転職しました。その後大手外資系企業で25年間、仕事の英語を駆使してグループ会社全体のシニアマネージャーへと上り詰めました。英語だけでなく仕事を回すための異文化コミュニケーションのコツもお伝えしています。
主な勤務先;
モルガンスタンレー、バクスター、ファイザー、シーメンス

主な著書;
『仕事の英語 いますぐ話すためのアクション123』すばる舎
『読むだけでTOEIC®テストのスコアが200点上がる本』あさ出版

メディア取材・掲載:プレジデントオンライン掲載記事 外国人上司の苦悩

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