英語が変われば仕事も変わる  製薬業界が得意です (月曜休)

英文メール術:No という返事ほど早く知らせる

Waiting the email

この記事はコロナで一気に進んだビジネスのグローバル化のなかで、英文メールの使い方を工夫して仕事を効率的に進めたい方のためのものです。

日本企業はメールの返信が遅い?

日本の会社とやり取りしていてときたま感じるのは、メールの返信が遅いことです。もちろん全員ではありませんが、大まかな傾向として外資系での仕事の仕方よりまったりしていると感じることが多いです。

これは私の個人的な思い込みかな?と思っていたところそうでもないうようです。最近2年くらいの間に定年退職して外資系から日本企業に移った同年代の
3人からも同じことを聞いたので、そういう傾向があるのかもしれません。

更にその3人とも「メールの返信の速い人って仕事ができるし、逆もまた然りだよね」と意見が一致していました。

悪い事こそ早く知らせる

特に悪い知らせほど返信を待っている人にとっては早く知らせて欲しいものです。

日本人は人間関係にヒビが入るのが怖かったり、嫌われたくなかったりといった理由で頼まれごとをすぐには断らない傾向があります。これは長年にわたる日ごろのやり取りで私が感じていることです。

「ちょっと周りに聞いてみますね」

「社内で相談させてください」

「調整します」

といったまま何日も過ぎる。

後で振り返ると初めから結果はNOだとわかっていたらしいのに、一旦は受け留めて保留にすることがあるようです。

でも実はお断りのときこそ、早くNoだと言って欲しいのです。というのも回答を待っている側はダメなら代わりの手を打たないといけないからです。

何日も経ってから「すみません、やっぱり駄目です」と謝っていただいたところで過ぎてしまった時間は戻らない。

どうも、時間も貴重な資源であるという意識が薄い人が多いような気がしています。

私の推測ですが、待たせた挙句にお断りをしてくる人には、待たせることで相手が失う時間や他のことを検討する機会が減ることについての想像力が欠けているのではないかと思います。

時間も貴重な資源として無駄にしない、効率よく仕事をするというのは直接
英語の話ではありませんが、英語圏と仕事をする際に大切な発想だと思います。

準備して待たされたのに断られた姪の話

もう5年前のことになります。

私の姪が就活を始めて、インターン先を探していました。私に全く似ていない、システム系の子です。インターン先を探すのを手伝うことにしました。

知り合いのシステム系の人、何人かにお声がけしたところ「ウチなら受けられそうです」という会社が1件ありました。

そこで自己紹介とIT系のスキルについて本人がA4 一枚にまとめて私から提出することになりました。赤ん坊のころから知っている自分の姪が、私が分からないプログラミングやシステムを知っているなんて。その1枚を見て感慨ひとしおでした。

早速メールでその社長さんにお送りしたのですが「いろいろ調整しますので少しお時間ください」と返事が来た後は音沙汰がありません。

3週間たったころに来たメールには「当社は大きな会社ではないので、人的リソースがなくお嬢さんを指導する余裕がありませんので、今回は見送らせていただきます」という一文が。

でも、リソースがない状況は私が話を持ち掛けたときからわかっていたことなんじゃないのかしら?と思うとともに、せっかく期待して書類を作って送って、返事を待っていた姪のことが不憫になりました。

姪は結果的にはメーカーに就職して社内のシステムの仕事をしていますが、この何週間かは無駄に足踏みをしていたことになります。でももしかしたら、うやむやに穏便にする大人の対人スキルを学んだと思ってくれているかもしれません。叔母である私は未だにそういうのが苦手ですが。

デキる人のメール術

このブログ記事の冒頭にも書いたように、仕事がデキる人にはメールの返信が早いという特徴があります。でも、デキる人でもメールを開けてその場で答えられないこともあります。

その場合は「いついつまでにお返事します」とメールを読んで、内容を理解して、アクションを取ることを伝えるメールが返ってきます。

その場で答えられることは即答して、先送りしません。

直ぐ断ると気まずいから、しばらく温めて、手を尽くしたように見せてからやんわりお断りする。は通じません。

先日のブログ『外国人上司へのメールに締切りを書かないと返事が来ない』2022年4月19日 https://yuko3.com/archives/4116 にも書いたように英語で仕事をしている人、し慣れている人の多くは、依頼ごとには締切りを明記します。

依頼内容は「何を、どのように、またはどれくらい」と具体的に書きます。なので受け取った側に締切りをの問い合わせをさせるという負担を掛けません。優先順位もつけやすいのですぐに返事をくれます。もちろん全員がそうかといえば個人差、例外はありますが、おおむねそういった傾向があります。

まとめ

ここまで読んでくださった方は、私がまるで外資系は仕事ができて日本企業は仕事が出来ない、と言っているように聞こえたかもしれません。もちろん、どちらにも優秀な人もいれば、そうでもない方もいらっしゃいます。私も日本企業に6年近くいましたし、今でもお取引があるので両方を直に知っています。

今回この記事を書いたのは、日本経済のことが心配だからです。

コロナでリモートワークが可能になり、個人が海外と直接仕事をするようになった今、もし本当に日本企業の皆さんのメールの対応が海外に比べて著しく遅かったり、相手にとってネガティブな情報を伝えるのを先送りしているとするとしたら。

世界のビジネスから置いてきぼりを食うのではないかと心配なのです。

さらに言葉の違い、すなわち英語でのやり取りの不安もあるかと思います。でも最も大切なことは、仕事の進め方です。英語ももちろんコミュニケーションの手段として大切ですが、仕事の進め方に問題があれば、世界に散らばる同僚やお客様とスムーズに仕事をすることは難しいでしょう。

この記事が今後の皆さんのメール術に少しでもお役に立つところがあれば嬉しいです。

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