この記事は英文メールを書く機会がある方が知っておきたい英文ライティングの基本的なルールへの注意喚起です。知らないと赤っ恥?
Punctuation って何?
以前、初めて仕事で英語を使うことになった生徒さんが提出してくれた文章を見て少しショックを受けたことがあります。文章の一文字目が大文字になっていなかったのです。
また、ほかの方では大学生時代に交換留学で海外経験があるのに、提出した課題の作文のなかで
箇条書の数字の後にピリオドが付いていない。
ピリオドを付けるようにお伝えしたらすぐに付けるようになったけれど、今度は
ピリオドの後に一文字分のスペースがない。
その方はよどみなくきれいな英語を話します。仕事で英文メールを書くようになったのは最近のことだそうです。だから今までは書くときの決まりごとがあることも知らなかったし、関心もなかったそうです。
Punctuation とは英文を書くときの基本的なルールのことで「英語の句読法」と訳されます。具体的にはピリオド、カンマ、コロン、セミコロン、アポストロフィ、ハイフン、大文字、イタリック(斜体)および数字の記述方法のことです。
実はここでご紹介した例だけではなく、書くときの決まり事をご存じない方は意外に多く、今までひとりひとりの方に書き方のルールを添削の都度お伝えしてきました。
そして最近、これだけ多いとなると教材としてまとめて作らないといけないかも?と近ごろピリオド、カンマ、コロン、セミコロン、だけはA4 一枚にまとめました。
もっとたくさん決まりがあるのではないか?とネットで、何かパンクチュエーションについてまとめた本がないかと検索をしている間に偶然、以前から存じ上げている英語教育界を代表するような先生が
『品格ある英文ライティングのためのパンクチュエーション』を冊子にまとめました!というFacebookの投稿を見つけました。
そこで早速どうやったら入手できますか?と連絡をしたところ、なんと無料で数十冊お送りくださいました。
もう、感謝しかありません。つきましては先生がこの冊子を作られた背景「品格のある英文が書けるようになる」の志(こころざし)を私も引き継いで、機会あるごとに広めていきたいと思います。
知らないと何か不具合があるの?
では、もしあなたがPunctuationを知らないとどんな不具合があるか?可能性を探ってみましょう。
たとえばあなたが受け取った仕事の日本語のメールを読み始めたら、こんなだったとしたら、相手に対してどんなイメージを持つでしょうか?
・文章に句読点がない
・句読点の後に一文字分のスペースがない
・文章に引用されている書籍名、論文のタイトルに「かぎカッコ」→『』がない
・段落がなくて全文ベタ打ち
・改行がない
仕事はできると聞いていたとしても「この人、大丈夫かな?」「もしかしてアタマ悪い?」と不安になりませんか?
英文メールでも同じです。
きちんとした教育を受けているのかな?と相手は不安になります。
なぜPunctuationと教育が関係あるのかと言うと、小論文(Essay)や論文を書く際は厳格な Punctuation の正確さが必須だからです。
日本で教育を受けていれば英文の書き方のルールに触れることはなかったかもしれませんが、それでも英文を書く以上は基礎的な書き方のルールは押さえておきたいものです。
多くの方がアメリカは自由で平等な国という印象をお持ちかと思います。でも実際はチャンスがもらえるかどうか?という時点で実力主義、成果主義です。
条件を満たしていなければスタートラインにも立たせてもらえません。外資系企業に応募する際の英文履歴書がいい例です。
特に学歴についてはどの分野でどんな学位を取得しているか。さらにすでに社会人ならばどんな実績を挙げているかまで厳しく見られます。実力主義社会です。
となると、読み書きのルールを抑えていることはスタートラインに立つ以前の話で「社会人としてまっとうな基礎力があるかどうか」の印象を強く左右します。
日系企業にずっと務めていると出身大学のランクが終始付いてくることが多く、それで優劣や学閥があったりします。でも欧米をはじめとした英語圏だと学位(Ph.D やM.A./M.S.)、専門分野、仕事の実績が重要視されます。
(私の個人的意見ですが日本で内閣が新しくなるたびに新大臣たちのプロフィールに大学名が書いてあるのが不思議です。何十年も前のことなのに)
仕事で使う英語は、書く文章も話す英語と同様、伝わればいいのではなく相手との関係性、その場の設定に相応しい品格のある英語が必須です。
もし今回の記事を読んでドキッとした方がいらっしゃいましたらPunctuationについて是非調べてみることをお勧めします。
最後までお読みいただきありがとうございます。