この記事は私たちが日ごろうっかり上司に言っている失礼な表現について書きました。言っている本人は気づいていないけれど、知っている人にとってはそばでヒヤヒヤしているかも。
J-Wave のサッシャさんにビックリ
基本的に自宅オフィスで仕事をしているので
ラジオを聞きながら仕事をすることがあります。
先日J-Waveを聞いていてすごい!と思ったことがあるのでシェアしますね。
平日10:00からサッシャさん(ドイツ出身)がナビゲーターをしている
番組の中で彼が言った一言。
「目上の人に『ご苦労様』は言わないですよ。失礼です」
おお、本当にそうです!
ドイツ出身のサッシャさんが、とっさにコメントされるのに、それを言ってしまっている日本人が少なからずいます!
実はこのブログでも
「英語の敬語: 上の人へのお願いにPleaseは使わない」
という記事のなかで
上司に助けてもらったら support は使わない。Helpを使う
”Thank you for your help.”
というのが正しいとご紹介したばかりでした。support は自分より下の人に手伝ってもらったことに対するお礼に使います。
知らずに使っている「参考になりました」
今日は英語だけでなく、日本語でも似たような失礼な間違いをしばしば見かけるので書いてみます。
「ためして合点」とか「チコしゃんに叱られる」
には専門家の先生の録画やスタジオでのコメントがでてきます。
そのとき、司会者が出演者に感想を聞くと
「とても参考になりました」というコメントが少なからずあります。
実はこれが大変な失礼。
本当は「勉強になりました」なのです。
「参考」というのは「既に自分が充分その分野のことを知っている」という前提で「少し付け足しになった」という意味です。
いっぽうで「勉強になりました」は「知らないことを教えていただいた」という意味です。
となると、専門家の先生のお話を伺ったあとでの感想は当然
「とても勉強になりました」です。
知らないと怖い「英語の敬語」を学ぶ
こういったことを知ったのは自分が企業の人材教育の仕事をしながら様々な講師のかたとご一緒したり
自分自身が英語圏の文化のなかで25年間仕事をしたからに他ならないのですが、25年かけなくてもまとめて学ぶことが出来る本があります。
それは
『英語のお手本』マヤ・バーダマン 2015 朝日新聞出版
です。
出版から6年たった今でも書店の語学コーナーで上位の位置を保っています。
この本に出て来る「上司・同僚への心遣い」
例えば ズバッと本題に入る前にクッション言葉を付ける。「英語は結論から言う」と思っている人には衝撃かと思います。
英語人でも相手は感情を持った生身の人間。相手に対する心遣いや思いやりは人間関係をよくしますし、そうなると仕事もしやすくなります。
仕事を通じて一生もののお友達もできるかもしれません。
マヤさんのご著書にでてくる言い回しには個人的にもしっくり感じることが多いです。
恐らく私自身も若い時にマヤさんと同じ外資系の金融業界にいたことがあるからかもしれません。
今日も最後までお読み頂きありがとうございます。