今日はお雛様。桃の節句ですね。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、うちにはセキセイインコのももこさんという女の子がいます。
雛の状態で家にお迎えしたのは昨年の5月14日。
生まれたのは昨年の3月初旬と聞いているので、今日あたりが一歳のお誕生日のはず。
ももこさん、お誕生日おめでとう!大好きだよ。
でも、ほんとは男の子をお迎えして桃次郎という名前にするはずだったんです。女の子をお迎えしたその訳は。。。
目次
女の子がやってきた
去年の3月31日のことです。
私は国分寺にあるピッコリアニマーリさんというバードショップを訪ねました。
以前から鳥さん好きの間で評判のよいお店です。
お店に着くなりすぐに「青いセキセイインコ、男の子を予約します」と前のめりにお願いしました。
顔なじみでもなんでもないオバサンが突然入ってきて、具体的なお願いしたのでお店の人も戸惑われたかもしれません。
去年は春先の寒さの影響で雛さんが品薄でした。
入店するのは多分ゴールデンウィーク明けくらいですね」と言われてお店を後にしました。
それからひと月ちょっと経ってからのことです。お店から「スカイブルーオパーリン(色と模様)なんですが、女の子なんですよ。
どうしますか?」と連絡がありました。
2年くらい前からお迎えするなら男の子、と決めていたのですぐには返事ができず。。。
「一晩、考えさせてください」とお願いしてしまいました。私は即断即決型なので、じっくり考え込むって実は私らしくありません。
男の子を頼んだのは女の子への思い込み
男の子が欲しかったのは2つの理由がありました。
まず一つ目は男の子のほうが人間の言葉を覚えておしゃべりする確率が高いということ。自分が教えた言葉や文章をしゃべってくれたら楽しそうですよね。
そしてもう一つの理由は卵詰まりが心配だったのです。
今でこそ、すぐに気づいて鳥さん専門の病院に駆け込めば助かることもあります。
でも今から何十年も前に自分が子供のころ飼っていたインコさんのうち、女の子を3羽くらい卵詰まりで亡くしていました。
亡くなる前に籠の底にうずくまって羽を逆立てていた姿が目に焼き付いています。
かわいそうだけど何もできなかった。病院もないし、小学生の私にはお金もないし。
電気アンカをいれて温めてあげるだけ。2日以内くらいで亡くなりました。
そう、卵のことがあるから女の子は避けたかったのです。
と思い出したところで、自分が若いころのことをいろいろ思い出しました。
企業での女性に対する決めつけ
大学生の時の就活の面接で聞かれたこと。
結婚したら仕事はどうしますか?
妊娠したら?出産したら?
そして実際に入社して2年目に結婚したところ、すべての業務を外されて金庫番(部署の小口現金を預かるかかり)になったこと。
その理由を上司にたずねた時の上司のコメント。
「女性は結婚したら妊娠するかもしれない。
旦那が転勤したら、お前ついて行くだろ?
だから大事な仕事は担当させられないよ」
すべて「もしかしたら」の話なのに女性イコール、結婚・妊娠・だんなの転勤という決めつけ。
女性に生まれたばかりにそんな理不尽な。
「30代に入るまで子供はつくりません。
それまでに1人前になります」
と話したのですが全く取り合ってもらえませんでした。
自分はインコの女の子に同じことをしている!
そのことを思い出した瞬間「私はインコの女の子に上司が私にしたのと同じことをしようとしている」と気づきました。
卵詰まりにならない工夫をすればいいじゃないの。ということです。
体重コントロール
昼間の時間を短くして生活時間を管理すること
に注意すれば卵詰まりのリスクは下がるはずです。
翌日私はピッコリアニマーリさんに連絡して「私がお迎えします。すぐには行けないのでその間、その子を『ももこ』と呼んであげてもらえますか?
とお願いしました。名前は桃次郎しか考えていなかったんですけれど、苦肉の策で「ももこさん」(笑
10日後にお迎えに行ったときにお店の方から
「この子は自分の名前が『ももこ』だってわかってますよ。
自分の頭で考えてから慎重に行動する賢い子です。運動神経もいいし」
とべた褒めの言葉をいただきました。
あとで分かりましたが本当にそうでした。
女の子に対しての自分の決めつけに気づいたこともあり
家にお迎えしてからも常に「ももこはどんな子?」と個性を大切にして好きなようにさせました。
ももこさん、2か月の引き籠り
ところが、マイペースで籠から全く出てこない。
毎日じっと籠の中から家の中を観察して過ごしている。
インコ類は感受性が豊かだと聞いていたので、このまま独りぼっちでは鬱になってしまうかも。ととても心配でしました。
トイレットペーパーの芯を幅7ミリくらいに切って鎖のようにつなげて籠の中につるしたり。
おもちゃを買ってきてつるしたり。
でも遊んでくれないのです。
ツイッターの鳥好きさんたちの投稿を見ると、みな飼主さんにべったりで仲良し。
あたまをカキカキしてもらっているのに。私の心には焦りが募るばかりでした。
左肩に感じたももこの命の重み
2か月も経って、ももこは手乗りにはならないかな? とあきらめ始めていたある日のこと。
いつもどおり籠の入り口を開けて、周りを掃除していたら。
ポン。と左肩に重みを感じたのです。
なにごと?と思って肩をみるとなんと、ももこが乗っている。
わ~、やっと私に心を開いてくれた。とその時の嬉しさって言葉にできません。
その日は部屋のどこに行ったらいいのかわからないらしく
キッチンの洗いカゴにつかまったまま固まっていました。
これはその時の写真です。体がしゅっとして緊張感が表れていますね。
それからのももこは、人間の言葉こそ話しませんが、インコ語をゴニョゴニョ話し続けますし、
毎日、籠の外を八の字型を描きながら上手に飛び回ったり、床の上に降りてペットボトルのキャップやおもちゃで遊んでいます。
近頃はいわゆる「ニギコロ」といって飼主の手のひらに仰向けに握られてリラックスという究極のべたべた状態を好むようになりました。
私がソファの上にゴロンと横になるとすかさず飛んできて鼻をぺロペロ、口をこじ開けようとします。
夜は同じ寝室で眠り、朝ごはんは毎朝同じタイミングで一緒に食べています。
ご飯の後は私の右肩に乗って私が果物を食べるのに付き合い(好物はリンゴ)、テーブルに広げて読んでいる新聞で遊ぶのがルーティンになりました。
仕事が朝早い日の放鳥は帰宅後の午後までお預けです。
ももこさん、お断りしないでうちにお迎えしてよかった。
そういえば「赤毛のアン」も当初、老兄と妹のマシューとマリラは男の子を孤児院から引き取るつもりだったんですよね。それが手違いで赤毛の女の子がやってきた。
そんなことまで思い出しました。